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心霊

ゲンユウさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

興味本位はやめたほうがいい
長編 2022/02/11 17:07 3,464view

私が高校生の時に体験したことです。
高校3年生になると少しずつ周りに車持ちの子が増え、就職先や進学先が決まり始めると夜に集まりドライブに行くことが楽しい時期でした。
その日もいつものメンバーで男女合わせて6人ほどで集まってどこに行こうかと話していました。
田舎だったこともあり、夜に行けるところは特になく、また高校生なのであまりお金を持っていない中での遊びとあり、どこかを巡り、誰かの家に泊まるというのが流れでした。
ある日、1人の男Aが「心霊スポット行ってみる?」という話が上がりました。
私は、霊感がある体質なのか、何か近くにいるような違和感を感じることがあったのであまり乗り気ではありませんでしたが、興味本位で行くことになりました。
私の地元では、数々の都市伝説があり、若さもあり、その日から一つ一つ巡って行くことになりました。

その日向かった先は、首なしライダーが出る場所でした。
昔、若い男の人二人組が夜中、バイクを走らせ遊んでいたそうです。
田舎といえど、家は沢山あります。うるさいと感じる人も沢山いたと思います。
二人組は競争をすることになり、バイクが通れるぐらいの雑木林の中を競争している時に、首を撥ねられるという事故だったと聞いています。

勢いよく切れたことによりしばらくは頭がないまま走り続けたということです。
その日は、その道のちょうど頭のところにピアノ線が引いてあり走りながら切れたということらしいです。それが首なしライダーの都市伝説でした。

友達からその話を聞き、身震いをしながら、その道へ向かいました。
その道はバイクが通れるぐらいの道で中には入れず一本大きな道沿いからその道を見てその日は終わりました。

「何もなかったね〜」「あったら嫌だよ」なんて話をしながら少し広い駐車場に停まりみんなで話をしていました。
6人乗りほどの大きなワゴン車だったので、一番前に運転手、助手席に1人、真ん中の席に2人、一番後ろに1人と座っていました。
一番後ろに座っていたAが、「首なしライダーは見れなかったけどさ、お化け見れるよ」と言い始めました。
「何言ってるの?」と全然周りは気にとめる様子もなくAは話し続け、
昔、親戚の叔母ちゃんがすごくよくしてくれていたんだけど、不慮の事故で亡くなってしまったと話しました。
その子自身もその叔母ちゃんのことが好きだったようでした。
叔母ちゃんが亡くなって1週間ほど経つと、夢に叔母ちゃんが現れ、「見守っているよ」と話してくれたそうでした。

心温まる話のように聞こえていましたが、
「でもね、その日からたまに見えるんだ。私の左側に女の人の顔!」と言い始め、
私とBは怖い話が苦手だったので「キャー」と騒ぎながら話していました。

なんで今日は、首なしライダーに友達の方に女の人の顔。
頭に関する話が多いんだろうと嫌になりながら、「見えるよ」と言った一番後ろの女の子の方を見ました。

ゾッとしました。
本当にいたんです。その子の左肩に女の人の顔が。
初めて本当に見たんです。本当に怖い時って声が出ないんですね。
体が硬直したように固まり、見たくないのにそこから目が離せなくなっていました。
怖がりなBには悟られないように話をしてくれたAに小さな声で「ねえ、いる。」と言いました。
Aは、「あ、やっぱり見えた?」と、、、「他の人には見えたこと内緒ね」と言われ、黙っていることになりました。

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