カギがなくて先に進めない
投稿者:マックス (3)
この話は僕が小学生の頃の話です。
当時ファミコンが大流行しており、友人の間でファミコン持っていたのが私だけでした。親の制限で毎週土曜の昼からのみゲームをしてもいいというルールが存在していた為、土曜になると午前で終わる学校から家に帰り、昼ご飯を食べた後に自然に友人達がファミコンを目的に私の家に集まるのが習慣となっていました。
必ず毎回やってくるA君とB君は私とは親友と呼べる存在で、40歳になった現在でも連絡を取り合う友人です。
A君は誰にでも話しかける、すぐ友達になるような非常に活発な子で、クラスの中でもムードメーカな存在でみんなから好かれていました。
逆にB君はどちらかというと人見知りなタイプで、A君と私以外の子とはそこまで仲が良いとは言えず、他の子が遊びに来た際は口数が減るといったちょっと静かな子です。
今回はこの二人の友人と私に起こったとても不思議な出来事を書きたいと思います。
いつものように土曜日の午後、私の家にファミコンを遊びにA君B君、そしてそれ以外の二人くらいの友人が遊びに来ていました。
その日みんなで遊んでいたゲームはとある有名人がキャラクターになって敵を倒しながら進んでいく横スクロール式のアクションゲームで、クリア目前の最終ステージにたどり着いた状態でした。
ステージ最終に待ち構えるラストボスに立ち向かうにはその部屋に入るためのカギが必要で、そのカギはステージ道中の敵のドロップ、若しくは壁などの壊せるブロックに隠してあるというのが、過去ステージでのカギの在処でした。
しかしいくら探しても、すべての敵を倒してもカギが発見できず、どうしてもボスの部屋を開けることができません。
そのカギを探す作業でその日は数時間を使い、とうとうボスには辿り着けないままその日はお開きになることになったのです。
それから1週間が経過し、また土曜日がやってきました。
いつものようにA君とB君が遊びにきましたが、その日は他の友人は来ず3人で遊んでいました。
先週苦しんだ最終ステージまではなんなく進み、またカギを探す作業をしなきゃいけないか・・・と思っていた所、B君が口を開きこう言いました。
「カギの場所、夢で見たから分かるよ」
私は一瞬B君が何を言っているのかわからなかったですが、すぐにA君が
「夢かよ!」
と突っ込みを入れました。
なんだ。夢の話か。とB君の話を流し、また一から全てのブロック壊し作業をするかとコントローラーを握ったときに、B君は言います
「自信あるからやらせて」
と。
B君はなぜか自信満々だったので、試しに彼に探してもらうことにしました。
するとB君は私たちが今まで探していなかった隠し通路を発見し、いとも簡単にカギを発見、ボス部屋に辿りつき、見事ボスを撃破しゲームをクリアする事に成功したのでした。
驚く私とA君。
正夢
というやつでしょうか?夢でこのゲームのカギの在処を探し当てたとでも彼は言うのでしょうか?
不思議なこともあるもんだと、3人で談笑していると、B君は思い出したかのように言いました
B「あっ。そうだ。A。」
A「何?」
B「今日はもう帰ったほうがいいよ」
・・・・
私とB君は沈黙し、顔を見合わせて不思議そうな顔をお互いにしました。
正夢、予知夢は有ると思うわ。
私の場合ハッキリした映像じゃなくてそれとは別の形で出てくるのよね。
ヒントになるようなものがその日と次の日とで別々に出てきてそれを合わせると正夢になったり、また呼ばれているようにその場所が出てきて一つ一つのパーツを繋げるように場所を教えてくれたりね、夢に物語のように写し出されたりと、色々だけど、気になる夢はそれで解決できてたわ。
ええ友達やな。
デジャブとかも正夢予知夢とかなんだろか?
小学生からの友達なんていい話だよなぁ!