看護師の私が体験した不思議なナースコールの話
投稿者:レミオロメ (4)
私は以前、総合病院の入院病棟で看護師として働いていました。
病院で働いていると言うと、よく「幽霊とか出たりするの?」と聞かれることがありました。
確かに病院というのは人が亡くなることもある場ですし、幽霊が出たり心霊現象が起きるのではないかというイメージを持たれがちだと思います。
実際、私もそれらしい現象に出くわしたことがありました。
そんな私が勤務中に遭遇した心霊現象について投稿したいと思います。
その日、私は夜勤のため病院に出勤していました。
夜間は患者さんが寝ているからやることがないと思われるかもしれませんが、かえって夜にしかできない業務も多く、その日も時間に追われながら慌ただしく仕事をこなしていました。
消灯時間も過ぎ、患者さんが寝静まった深夜2時ごろ。突然、深夜はあまり鳴らないナースコールが鳴りました。
ナースコールは、ナースステーションにある病室一覧パネルを見るとどの部屋から鳴っているかを確認することができます。
どの部屋からのナースコールかな、と何気なくパネルに目を向けた私は目を疑いました。なぜなら、患者さんがいない空き部屋のランプが光っていたからです。
空き部屋は防犯上施錠しているため、誰かが入り込んでいる可能性はありません。
一体誰が、どうやって、空き部屋からナースコールを鳴らしているのか。私は背筋が凍りついた気分でした。
ナースコールの誤作動かとも思いましたが、とにかくナースコールが鳴った以上は部屋を見に行かなくてはなりません。
1人で行くのはどうしても怖かったため、先輩看護師と2人で懐中電灯を片手に、恐る恐る問題の空き部屋へ行きました。
まずはドアの施錠を確認すると、間違いなく鍵は閉まっていました。病室のドアは安全上の理由で外側からしか施錠ができないため、入り込んだ誰かが中から鍵をかけているということはあり得ません。
持参した鍵を使って鍵を開け、ゆっくりとドアを開けました。万が一誰かがいたらどうしようと思いましたが、真っ暗な病室内には誰もいませんでした。
結局あのナースコールが何だったのかはわかりません。
ただの機械の誤作動だったのか、それとも霊感のない私や先輩が気が付かなかっただけであの部屋の中に何かがいたのか…。
今でも時々思い出しては、背筋が寒くなります。
※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。