もう25年ぐらい前のことです。
私は福岡在住のサラリーマンです。
当時、私は長期出張で阪急フェリーにのり大阪に向かいました。
フェリーには、同僚の4人で仕事で使う撮影機材一式を車に積み込んでいたのです。
フェリーが出発して、瀬戸内を通り、広島岡山とキレイな夜景を眺めていました。
4人で飲みながら、夜景交えての会話を楽しみました。
一番の見どころである神戸あたりを通過する頃です。
神戸100万ドルの夜景がそろそろ見えるはずが、なぜか急に真っ暗な闇担ってしまいました。
岡山までの穏やかな空が、真っ黒になるだけでなく、陸さえもよく見えなくなってしまったのです。
大阪には無事に到着したもののなんとなく重い空気の日でした。
今回目指す場所は、大阪のとある工場での改修前の高炉です。
私達の仕事は、高炉の解体状況をビデオに記録を残す仕事でした。
到着したその日の仕事は、撮影ポジションの確認です。
目的の場所に着いて、高炉の屋上デッキに立っているたのです。
すると、空は数機のヘリコプターが神戸に向かって飛んでました。
そうそうたる景色です。
しかも、それは普通のヘリではなく、救援ヘリの編隊なんです。
なにかあったのか?と口々に言いつつもなんとか仕事を終えたのでした。
その仕事が無事に終わり、宿泊先に戻り、まずは大浴場で疲れを癒やします。
ろくに寝ずに移動しながらの仕事だったので、ゆっくりしていました。
その時です。
湯船に浸かっていると未だに縦ゆれが数回!
なんだ?なんだ?今までに味わった事のない感覚が身体を襲いました。
ここまで言ったら分かると思います。あの阪神・淡路大震災の余波です。
私達クルーは、2月初めに大阪入りしてるんです。
風呂に浸かってると、神戸へ救援に行っていた方々が帰って来られ風呂に入って来られました。
今の揺れのはなしから、神戸の話になりました。
そして、聞けば、神戸は宿泊施設は全滅。
その為、大阪まで戻るしかなく戻ってきたのだそうです。
興味を惹かれ、風呂に浸かって彼達が話してるのを聴くと神戸は地獄のありさま。
人は焼かれ炭になりビルのコンクリートの残がいに押しつぶされた状態で、亡くなり死臭となり街がまさに火葬場の状態 地獄の有様なのです。
身体を洗っても洗っても、炭と異臭と死臭が取れないと言ってました。
私達は数日宿泊し、大阪での仕事も終わり帰る日の前日の夜、洗濯も済ませ外食を終え、ベットにもどり就寝しました。
夜中に何故か変な夢を見たのです!
親戚の同級生がでてきました。
彼が私の名前を呼ぶんです。
何度も何度も叫ぶのです。
それによって、はっと目が覚めました。
汗をかなりかいてました。
なんとも後味悪く思っているときです。
福岡にいる家内から電話がありました。
まさにさっき夢で私の名前を呼んだ彼の死を伝える電話でした。
一緒に呑みに行けて良かった