北関東の心霊スポットで体験した不思議な話
投稿者:TERIYAKI (2)
これは15年ほど前のお話。友人たちと「海で夜通し飲み明かそう」と集まった時のことでした。
集まったのは男女合わせて12人。そのうち3人は車の運転があるため渋々ジュースで楽しんでいました。
しばらく海岸で楽しんでいましたが、友人の1人が「今から心霊スポットに行ってみない?」と言い出したので、「行きたい!」と手を挙げた5人で1台の車に乗って心霊スポットに向かいました。
そこは私が生まれる前から心霊スポットとして地元で有名なキャンプ場でした。
噂によるとそのキャンプ場は墓地を埋め立てて造られたそうで、テントで寝ていると兵隊服を着た幽霊が現れるとか、地面から手が出てきて足を掴まれるなどの話を聞いたことがありました。
さらに近くには廃鉱山があり、そこにある荒れ果てた病院は「鉱山病院」と呼ばれていて、そこでも幽霊の目撃情報が多発していました。
そんな心霊スポットに向かう車内には、運転手の男性と助手席に女性、後部座席には私を含めて女性が2人と男性が1人座っていました。
私は真ん中の席に座っていましたが、山道に差し掛かったところでものすごい吐き気に襲われたのです。
お酒を飲んでいたし、山道で揺れもひどかったので車酔いでもしたかな?と考えて「気持ち悪いからちょっと停めて」と運転手の友人にお願いしたのですが、私の声が聞こえなかったのかまったく車を停めてくれません。
仕方なく隣の友人たちに「窓を開けてくれない?」と声を掛けましたが、彼らも無反応。
そうこうしているうちに吐き気がひどくなり「もうだめだ…」と思った瞬間、『通り過ぎたよ』と女性の声が聞こえました。
その瞬間、嘘のようにスーッと体が楽になったのです。
私は一安心して「どこを通り過ぎたの?」と友人に声を掛けたら「なんのこと?」と言われました。
どうやら車内の誰も、『通り過ぎたよ』なんて言ってなかったのです。
さらに、「あんた山に入ったと思ったらすぐ寝ちゃったね」と言われて驚きました。
友人の話では、山道に差し掛かったとたん私が小さく唸り声をあげて眠ってしまい、心霊スポットを通り過ぎたらすぐに目を覚まして先ほどのやりとりをしたんだそうです。
もちろん自分では寝ていた記憶はありませんし、夢だったとも思えません。
幽霊の仕業だったのかどうかはいまだにハッキリしていませんが、とても不思議な体験をしたと思っています。
どんな声でしたか?