灯篭祭の写真に写ったのは・・・

奈良県に日帰りで遊びに行った時の話です。自分は近畿に住んでいるため、よく当時の彼女と奈良県に遊びにいくことがありました。奈良県に行った時に必ず行くところが奈良公園です。奈良公園ではシカに屋台で買った鹿せんべいをあげるのが最高の癒やしでした。

奈良公園で遊び終わると周辺をぶらぶらするのですが、その時はタイミング良く夜からお寺さんでお祭りをするようでした。どこのお寺かは忘れてしまいましたが、「燈籠祭」だったので、綺麗だろうなと思い、夜まで時間を潰しながら、燈籠祭に参加してみることにしました。

夜になり、燈籠が奈良公園周辺からお寺まで繋がる道に並べられており、それは幻想的な雰囲気で自分も彼女もあまりの綺麗さにウットリしていました。

記念に写真を撮ろうということになり、彼女が持ってきていたデジカメで写真を数枚撮りました。燈籠をバックに二人で撮ったり、お寺の五重塔をバックに撮ったりしました。

数日後、彼女から電話がかかってきました。電話口の彼女は少し焦っている感じでした。「どうしたの？」と聞くと、「奈良に遊びに行った時に撮った写真に変なものが写ってる」と言うのです。

彼女と会い、その問題の写真を見せてもらった瞬間、言葉を失いました。

個人的には心霊写真か何かかと思っていたのですが、燈籠をバックに撮った写真や五重塔をバックに撮った写真には、自分たちの顔が見えないほどの「白くボヤけた丸い物体」が無数に写っていました。

「なんだこりゃ」と思い、お祓いかなにかした方が良いのかなと思いましたが、彼女は一応このままにしておこうと言うので、白くボヤけた丸い物体が写った写真をそのままにしておきました。

また、1ヶ月ほど経った後に彼女からまた電話がかかってきました。その時も少し焦っている感じでした。「この前、奈良の写真見たでしょ？昨日見てみたら無くなってるのあの物体が」と言うのです。

正直「そんなわけないじゃん」と思いましたが、彼女と会って奈良の時の写真を見せてもらったら、無数に写っていた白くボヤけた丸い物体が一つもなくなっているのです。

今考えても、「あれはいったいなんだったんだろうか」と思っています。お盆だったため無数に先祖の霊が還ってきて写真に写り、お盆が過ぎたので写真からもいなくなったのかと思いましたが、そんなことがあり得るのでしょうか。
その後特に何か悪いことがあったわけではありませんが、とても怖い体験でした。