お盆に騒がしくなる姉夫婦の家

この体験は二十年程前に姉夫婦の家に居候していた時の話です。
当時、私は事情があって姉宅に居候する事となりました。
東京23区に住んでいた姉宅を初めて見た時は驚きました。
なんとそこはお寺且つお墓の隣にあったアパートだったのです。

不気味に思った私は当然、気持ち悪くないの？と聞いたのですが、姉はちょっと騒がしいくらいで大丈夫、とのこと。
当時の私は、ちょっと騒がしいってお墓参りでそんな人くるんだここ、なんて吞気に考えていました。
その時、姉夫婦と話しがかみ合ってない事に気付くべきだったと今だに後悔しています。

春に引っ越しをして、初めての夏。
八月に入っても目の前のお寺は、お墓参りの人もあまりおらず静かなものです。騒がしくなるのは入りお盆からかなー、なんて思ってた八月上旬、それはおこりました。

深夜私が寝ていると耳鳴りがし、金縛りにあいました。そして窓の外から砂利を踏むような、誰かが歩いている音がしたのです。半分寝ぼけながらその音を聞いてると、一定の間隔で歩ているのが分かりました。その音は数分間も続いており、家の入り口を探してるのかななんて怖いことを考えてしまいました。その後、足音が消えたタイミングで金縛りは解けましたが、お盆の真骨頂はそれからでした。

お昼、消えてたはずのテレビがいきなりつきました。えっ！？と思っていると、今度は消えました。それも人らしきものが残像の様に映し出されて画面が消え、私は一瞬にして鳥肌がたち、部屋から逃げ出し姉にメールで今あったことを伝えました。

『だから、ちょっと騒がしいって言ったでしょ。大丈夫悪戯だけで実害は無いから』とのこと。
『お盆だし仕方ないっしょ』
姉いわく姉夫は霊感が強く、そういう人の近くにいる人も霊感が強く(感じやすく)なるとのこと。この夏から私も染まったらしく、その後も色々見る事(聞く事)なってしまったのです。
現在実家に戻った姉夫婦ですが、お盆期間は今だに騒がしくなるそうです。