「ねぇ、百物語やろうよ!」
そんな一声で、百物語の開催は唐突に決まった。
近頃は溶けそうなくらい暑いので、私も便乗した。
友達は百人もいないし、そこまで怪談にストックのある友人もいない。
仕方なく一人一話話すことにした。
それぞれが身の毛もよだつような話を披露し、合間に感嘆の声や小さな悲鳴が聞こえた。
ロウソクが消えていくたびに、緊張感が這い上がってくる。
そして自分も披露し終えて、親友の番。
彼は霊感があるとクラスでも有名で、期待値が高く大トリに選ばれた。
彼は静かに語りだした。
「……ねぇ。これ、誰が始めようって言い出したの?」
全員がキョトンと顔を見合わせる。各々の目が合う度に、無言の確認が取られていく。
彼のロウソクが、ひとりでに消えた。
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