ばあちゃんの実家のある地域では夏祭りとして神社で毎年神事が行われていた。
といっても神事なんておまけで、メインは神事のお参りが終わった後の菓子巻きっていって、集まった子供たちにむかってお菓子を投げるのを拾うことだった。
俺もこれに参加してお菓子をひろいにいったことがある。
この神事20年の節目ごとがちょっと特別らしくて。
20年に1度は普段の神事とは違い、豊穣の舞という選ばれた女の子4人で神事用の巫女のような衣装をきて、顔を白塗りされて麿眉かかれて口に赤い紅をぬって豊穣を願って舞うっていうちょっと特別な行事が行われてたんだ。
俺の母親もちょうどその節目に適齢期でかつ運がいいことに舞手になれたそう。
この舞手は希望すれば誰でもなれるわけじゃなくて。
今回はこの町内の子でしますみたいな感じで決まって、巫女になれるのは特定前後1歳までの年齢の子だけらしくて、その時たまたま条件にあう女の子がその町内では3人しかいなかったそう。
そんでその巫女に選ばれた女の子の一人と俺の母は親友だったってことで、俺の母に運よくお鉢が回ってきたらしい。
この神事を舞うといい縁談を掴めるって言われてるから、女児には人気だったらしい。
そんなの眉唾物の話だったと母は笑ってたけれど。
母は父にべたぼれで、父が飲み会に行く際に、女でもいようものならその飲み会行かないでって母がいうと、父が飲み会を断らなかったら飲み会自体がなんかいろんな理由でなくなるという。
偶然だけでは無理な確率で不思議なことが実際おこってはいるのは今はおいといて。
そんな感じで20年に1度女の子が豊穣の舞を踊るんだけれど。
さらにそのうちの3回に1度、女の子が舞う前に男の子が女装して女の子と同じように豊穣の舞を舞う前に先に舞うんだ。
衣装は女の子と同じようなものなのに男の子の場合、手に持つのは扇子じゃなくて小刀って違いがあった。
女の子の豊穣の舞は、母のように違う地区の子でも空きがあればめでたいものだしってさせたい親御さんが結構いるらしいんだけど。
逆に男の子の舞は女装みたいなことをするってのと、舞う年齢が13歳前後ってこともあって思春期だから舞手がなかなか見つからないらしい。
どこの家も子供が嫌がってとか理由をつけて断るみたいな。
で、母の話に戻るんだけど。
前回の母の代の時、母は町内が違うけれど運よく縁があって舞手に選ばれたんだから、次は血を引いてる俺が返す番って言われたそうで。
ばあちゃんが、今はここに住んでないのにとかかなり反対したらしいんだけど。
























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