私がまだ社会人一年目の頃の話です。
仕事帰り、いつものように最寄り駅のホームで電車を待っていました。
隣の列の乗車位置に、親子が並んでいたんです。
就職試験に落ちっぱなしの女子大生。
そしてそれを心配し続ける母親。
…っていうのも、ずーーっと隣でそういう話をしてるのが聞こえるんですよ。
別に盗み聞きしてた訳じゃないんですけど、
『背筋伸ばさないとダメよ』
とか
『面接ではハキハキ喋らないと』
とか、
まぁ、そんなような言葉がチラチラ聞こえてきて、
なんだか聞いてる方もウンザリしちゃうくらい。
母親は過保護というのか心配症というのか、
どうも娘の就職試験にいつも付いて行ってるみたいなんですね。
そういう様子からも、なんとなく娘さんは面接が上手くいってなさそうな雰囲気は感じるんですが、母親は励ましながら、説教しながら、ずーっと喋り続けてて、
一方娘は暗い雰囲気のたまにうなづくだけ、って感じでずっと黙っていました。
いや、別に人の家の事情なんて聞くつもり無いんだけど…。なんか気になっちゃうよね。娘さん、大丈夫かなぁって。
そうこうするうちに電車が来て、
娘がいきなり電車に飛び込みました。
『えっ…?』
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 71票

























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。