【実話

私の姉は霊感持ちです。
なので近所の幽霊が出るという神社や修学旅行で行った平和記念資料館などでなにか連れて帰ってきて、家の二階から誰かいるような足音が聞こえてきます。上には誰もいないんですけどね。
ある日姉ちゃんが「UFOを見た」と言いながら帰ってきました。某大人気アニメの主人公も「幽霊を見る人は宇宙人もよく見る」的なこと言っていたので、まあありえない話ではないかなと思いました。

これは、そんな姉と私の、そんなに怖くないけれど不思議な話です。
ある休日の朝、6時頃の休日にしては結構早い時間、私は目が覚めて二階の自室でごろごろしていました。―家の二階は真ん中に階段、それを挟んで左に私の、右に姉の部屋があるだけです。母は下で寝ています。―

ちょっと間したら階段から　ドンドンドンドン　と四回ぐらい、階段を勢いよく降りる音が聞こえました。うちの階段は十五段あります。まあどうせ姉ちゃんだろうけど、何で四段だけドスドスいったんだろうな〜と思っていました。扉を開ける音も聞こえなかったし。

すると、私の部屋の扉が急に開きました。「えっ！？」と思ってそっちを見たらいたのは姉ちゃん。さっきの足音は姉ちゃんが上がってきた音とは考えられません。階段を降りる時特有の、体重をかける音がしましたからね、さっきの音。
ということは、姉ちゃんはずっと私と同じく上にいたということになります。

私が姉ちゃんに質問する前に、姉ちゃんが聞いてきました。「さっきの音聞いた？」と。私は頷くと、姉ちゃんはもっと不思議な話を始めました。姉ちゃんの名前を、ここでは仮にチェスとします。（私、おせろなんで）
姉ちゃんは私と同じく自室でゴロゴロしてた時、一階から
「チェスー!」と呼ぶ声が聞こえたそうです。確か姉ちゃんの友達の声に似ていたと言っていたと思います。足音が聞こえたのはその後でした。姉ちゃんの名前を呼んだのはお母さんかもしれないとも思いましたが、お母さんは休日は朝の八時ごろまで寝てるのでそれはないなぁとなりました。実際に後で聞くと「起きてなかった」と言っていましたし。
姉ちゃんの名前を呼ぶ声は聞こえなかあったけれど、階段を降りる音はくっきり聞こえて、数年たった今でもはっきり覚えているので聞き間違いではないと思います。

私の家は玄関の真ん前が階段になっています。これは直線階段で霊道になりやすいと囁かれています。それに加えて最初に言った姉ちゃんの霊感。それでこの家はたまに心霊現象が起こるのかなと思っています。