深夜の山道はどこまでも続く暗闇だ。
中古のスポーツカーを購入し、すっかり虜になっていた俺は、休みの前日は誰もいない深夜の山道をドライブするのがルーティンになっていた。
タイヤの音、エンジンの音、虫や鳥の声。その全てが心地よく、夜風に当たりながら、俺はとてもいい気分で疾走している。
だが、今日は少し違和感を覚えていた
毎週走っている山道なのに、知らないカーブや坂道がある。それに、こんなに道路ガタガタだったっけ?
電波が弱いせいなのか、ナビもおかしな場所を指している。
……一体ここはどこだ…?
それでもしばらく走らせ続けた。
今思えば、この時点で引き返せばよかったんだ。
進めば進むほど、道は悪く、狭くなり、そしてとうとう、林に行く手を阻まれて進めなくなってしまった。
「…こんな所あったか?」
辺りを見渡していると、暗闇の中、車のライトに照らされた1枚の古びた看板を見つけた。
何かの手がかりを求めて、車を降りてその看板を読んでみることにした。
さっきまで鳴いていた虫の声も全く聞こえない。
風が葉を揺らす音だけが暗い山の中で響いていた。
……ライトに照らされた看板にはこんなことが書かれていた。
【注意!】
『くることがあります』
『きたらわらうこと』
『いるときはふりかえるな』
『ふりかえったらあなたもくろいです』
……気味が悪い…なんなんだこれは…。
とにかく、車をバックさせて帰ろう。
看板から離れ、車へ戻る。
車のライト以外完全な暗闇だった。
虫の声も鳥の歌も聞こえない完全な沈黙。
背筋が少しザワつく。やや足早に車へと戻った。
しかし、運転席のドアまで来て、ようやく気がついた。
「……は?」
____さっき走ってきた道が無くなっていた。























どうやったらさっきのところで笑えんねん
NG行動全部やっちゃってるわけか