古いお雛様が連れてきてくれた我が子
投稿者:12の累乗 (1)
私には一人娘がいます。
結婚が遅く38歳で妊娠出産しました。
仕事人間だった私は結婚にあまり興味なく過ごしていました。
子供はいつかほしいなと思いながらも漠然とした希望だったので、結婚も遅く35歳で結婚しました。
趣味で骨とう品やビンテージ・アンティークが好きでお気に入りの骨董屋さんがありしょっちゅう通っていたため、店長さんと仲良くなっていました。
30代前半のある日、店長さんがお家に招待してく出さった時のことです。
とてもかわいらしい小さいひな人形がありました。
店長さん曰く、津屋崎人形で70年近く前のものとのこと。
とても気に入ったため、店長さんにいつかそのひな人形を手放すようになった際は一番に声をかけてほしいとお願いしていました。
話は戻りますが、35歳で結婚し子供が欲しいなと思いながら仕事と家事に追われ2年が過ぎました。
やっと子供を授かり、喜んでいたのもつかの間。
流産してしまいました。
それを機に、仕事をしながら高齢で妊娠・出産することの難しさを感じ、退職しました。
そして不妊治療開始。
なかなか授からず、ひとつずつ検査をしていきました。
すると夫側に原因があることが発覚。
お医者様からこれでは妊娠は不可能だし、万が一妊娠しても出産まではできないだろう。このまま不妊治療を続けてもあまり意味がないという内容を伝えられました。
誰にも言えず、夫だけに伝え不妊治療をやめることにしました。
そんな時、骨董屋の店長さんから連絡があり、あのひな人形を譲ってくださるとのこと。
子供はできないけれどひな人形は家に迎えたいと思い譲ってもらうことにしました。
ちょうどひな人形を受け取り、2月末だったのでかざりだしました。
するとなんと妊娠しました。妊娠することすら難しいと言われていたのに、妊娠したのです。
ただ、心拍音が聞こえ、生まれるまでは心配で心配で心配でたまらない日々でした。
そして10月、元気な女の子が生まれました。
子供を授かることは無理だと言った先生も奇跡だと仰っていました。
今4歳ですが、とても元気で通っている幼稚園の先生から「●●ちゃん(娘)がお休みするとクラスの雰囲気が一気にさみしくなるんです。」と言ってもらえるくらい明るく元気な女の子に育っています。
私はあのひな人形が娘を連れてきてくれたと信じています。
そして毎年ひな人形を出すたびに娘を連れてきてくれたことに感謝しながら娘と一緒にひな祭りのお祝いをしています。
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