友人とバス釣りに出掛けた時の話
投稿者:ポヤーレ・デ (1)
今から十数年前の夏、
池でのバス釣りにハマっていた僕は
友人を誘ってとある池に出かけました。
その池は有名な方で、休日となれば早朝からたくさんのバスフィッシャーたちが場所取りをするくらいの池です。
その日は朝5時から出かけましたが、
夜中に雨が降った影響か霧がたちこめていました。
また、平日だったのでバス釣りに訪れていたのは僕と友人の2人だけ。
僕たちは貸切状態の池をひたすらに攻めることにしました。
1時間ほど投げ続け、釣果は残念ながら無し。
友人は2匹程釣れていたでしょうか。
小腹も空いてきたので、友人と2人であらかじめ買っておいたおにぎりを食べて休憩していた時。
1名のバスフィッシャーらしき人影が居ることに気づきました。
友人もその人影に気づいて、
「なんだ、人居るじゃん。貸切じゃなかったんだな」と言いました。
その時僕は、霧が濃かったから気付かなかったんだろなあ、と考えながら話をしていましたが、その後すぐ異変に気付きました。
友人と休憩している場所を池の入り口付近とすると、僕が釣りをしていた場所はちょうど対岸あたりで、その人影の位置は対岸まで半分くらいの位置。
そして僕は休憩の為にその場所付近を通って池の入り口まで戻って来ていたはずなのに誰にも会いませんでした。
疑問に思いながら人影の位置をよく見ました。
その場所は竹やぶ状態の崖の先で、とても人が立ち入れるような場所ではありません。
「あそこってどうやって行くんだ?無理じゃね?」
友人も気付いたようでそういいながら指差した時。
人影が池の中心方向に動き…消えました。
僕と友人は気味が悪くなり、すぐに道具を片付けて帰りました。
あれが何だったのかは分かりません。
ですが状況から見て人のような、人では無いナニカが居たのは確かです。
他のバス釣り仲間にこの話を伝えても、怖がる方ばかりでその存在を認知している方は居ませんでした。
その池は今もなおバス釣りでよく人が訪れるそうですが、私はそれ以降立ち寄ることがありませんでした。
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