母の親友が亡くなる時に私を伝達役にした話
投稿者:ナツオ (1)
私が小学生4年生の時の話です。
母は当時、住んでいる地域にある総合病院で看護師をしていました。近所にも、同じ病院に勤める看護師仲間の女性がいて、その人と母とは仲良しでした。
ある日の夕食時に、母がその同僚が癌に罹り、勤め先の病院にとりあえず入院し、治療していたのですが、その後病状が悪化し、今は大きな大学病院に入院している話を聞きました。私は、自分にはあまり関係のない話なの気にもしていませんでしたが、それから暫くして、ちょっと不思議な出来事がありました。
夕食後、テレビを見た後にちょっと勉強してから、いつも通り9時ごろに布団に入って寝始めましたが、どうしても目が冴えて寝つけません。それから、なんとか寝ようとして頑張りましたが、寝られないので、どうしようかと思い、普段使うことのなかった枕を頭の下に敷いてみました。時間は深夜2時ごろでしたが、それからはぐっすり寝ることが出来ました。
その次の朝、目を覚ましてみると遅刻しそうな時間となっており、朝ごはんを急いで食べて学校に向かいました。時間もなかったので、普段通らない近道を通って学校に行くことにしました。
その道すがら、とある家の前を通ると霊柩車が前に停まっており、ちょうど柩が家に運び込まれる風景が目に入ってきました。私はその家が誰の家かも知りませんでしたので、そのまま家の前を通り過ぎて学校に向かいました。
その日の夜、仲の良かった同じ病院に勤める看護師仲間の方が亡くなって、これからお通夜に行ってくると言われ、私も一緒について行くことになりました。
母に連れられてその家に向かうと、朝に学校へ向かう際に見た霊柩車が停まっていた家でした。
しかも、その方の旦那さんから話しを聞くと、私が寝付けなかった時刻に、もがき苦しんだ後、眠るように亡くなったとのことでした。
私が寝付けなかって時刻と一致しており、子供心に怖くなりましたが、私を伝達役として、いち早く親友である母に自分が死ぬことを伝えたかったのでしょう、気にしなくていいよ、と母に言われました。
その後、暫くはなんだか怖かったです。
亡くなられた方のご冥福を謹んでお祈り致します。