私が高校生の時の話です。
夏休み、朝早くに一人でカラオケに行くことにハマっていました。
他のお客さんも少なく、長時間歌っても500円と、安いのでほぼ毎日のように通っていました。
いつものように朝カラオケに行くと、1階の1番奥の角部屋を案内されました。他のお客さんが来ても部屋の前を通られる心配がなかったため、私はラッキー!と、うきうきで奥の部屋へ向かいました。
1時間ぐらい歌ったころでしょうか。部屋の掘りごたつの中(足元)に引き戸タイプの扉があることに気がつきました。
床向きに設置された扉。なぜそんなところに扉があるのか、不思議でしたが、収納か何かだろうと思い、特に気にも留めませんでした。
それからまた1時間ほど歌ったころ、疲れたので座ろうと掘りごたつに向かうと、その扉がほんの少し開いているように感じました。ただ、本当に1、2センチほどしか開いていないので、見間違いだと思いました。
しかし、そこから少しその扉が気になり、歌っている最中にチラチラと見るようになりました。すると、見るたびにじりじりと扉が開いていき、気がつけば拳ひとつ分入るぐらい開いていることに気がつきました。
さすがに見間違いではない。そう感じました。怖くなって、閉めようとしましたが、すごく固くてびくともしません。閉めることはもちろんのこと、開けることも出来ませんでした。特に床が盛り上がっていることもなかったので、なんの力で開いたのか、わからず、とても怖くなりました。
しかも、その扉の向こうはすぐ木の板で、特に収納という感じでもなく、むしろなぜそこに扉があるのか、その謎が深まるばかりでした。
怖くなった私はあと2時間ほど時間がありましたが、そんな時間など関係なく逃げるようにすぐ家に帰りました。
あれから怖くて一人でカラオケに行っていません。そのカラオケ屋さんももう使っていませんが、まだ営業しています。本当になんだったのか、今でもよくわからないです。
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