「もう死んでいたのに、どうして。」
投稿者:KAO (6)
子供の頃の話です。
冬に雪が降ったので、そりを持って父親と近くの山に遊びに行きました。
山と言っても一般的に言う山ではなく、近所の人がジョギングしたり犬の散歩をしたりするような所です。
そこには、木で作られた休憩所がいくつかあります。
その日は、休憩所の近くに角度がついた斜面があるのでそこに向かいました。
すると、休憩所にはおじさんが一人寝ていました。こんなに雪が降り積もる中で、多少の風や雪はしのげますが確実に寒いだろうなと思っていました。
自分は、そのおじさんに物凄く違和感を感じました。
父親も確認して寝てると言っていたと思います。
目的はそりで遊ぶことなので、三十分は遊んだと思いますが、そのおじさんは起きては来ませんでした。
その日は、それで帰りました。
次の日、近くのヤマザキデイリーストアに行くと、パトカーが山の方に数台行きお店の女の人が近所のおじさん達と話しているのが聞こえました。
「あのよく来てくれてた人が山で亡くなったみたい」「名前も知らないけどいつも笑顔だった」と言うような事を言っていました。
自分は、その時昨日のおじさんなんじゃないかと思いました。
それから、夜寝ている時にそのおじさんが夢に出てくるようになりました。
顔は青白く目はつむったままあの日の格好であの場所でうったえかけてきます。
「もう死んでいたのに、どうして。」と。
今では、もう見ませんが子供の頃数回見たので覚えています。
事実は分かりませんが、不思議で怖い体験でした。
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