霧の中に居た赤い服の女

その日はそのまま帰りました。
ですが、その約２週間後、最初に女を見た信号の所で私は車にひかれました。
何故２週間は何もなかったのかと思ったら、女を見た時間と私が車にひかれた時間が一緒だったんです。
その時と同じ時間の電車に乗っていたのが理由だと思いました。

それに気付いてからは私は何があってもその時間はずらすようになりました。
車にひかれ命はありましたが足を怪我してしまって、
さすがに次はどうなるか分かりません。

信号から信号の間には病院や墓地があります。

赤い服の女に何があったのかは分かりません。
その時間に亡くなったのか、何故泣いてるような嗚咽のような声を出していたのかも分かりません。

ただ泣いているなら手で涙を拭うと思いますが手はずっとだらんとしていたので、もしかしたら今思えば笑っていたのかもしれないです。
そして頭を90度近く曲げて居たのですが私はそこまで曲げれないしその状態で歩けません。
ヒールの音もしていましたがスカート丈が長く足は見えませんでした。

コンビニも18時半近くに電気もついておらず入れなかった事や、霧の中にいる間は他に人も車も見なかったことも考えて私はもしかしたら異世界に連れていかれたのかもしれません。

電車から降りた後、霧が深かったら気を付けてください。
私は次を試す勇気はありません。