山道に捨てられた靴の呪い
投稿者:茉桜 (2)
短編
2020/12/27
00:22
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しばらくは訳が分からず過ごしていましたが、数日経って靴を拾った直後に事故にあったことを思い出しました。
あの時、私の中に芽生えた、絶対拾ってはいけないという気持ちは何かの予兆だったのかな、と思いました。
あれだけ嫌だと言い続けても彼を止められなかった。私の首の骨は真っ二つに折れて、破片が飛んでいってしまうほどでした。あと数ミリ、首の骨がズレていたら私は即死でした。
何かが私をあの世に引き摺り込もうとしたのかと思うと本当にゾッとします。
事故当時、私は助手席のシートの上で体育座りをしていました。もし、足を下に下ろして座っていたならば、私の両足は膝から下は無かったと思います。一命もギリギリとりとめ、足も失わずに済んだ。私のことが大好きだったおじいちゃんが守ってくれたんだと、家族全員から言われました。
その後、彼のお母さんがその靴のお祓いに行ってくれたようでした。お祓いの効果なのか、それ以降は平和に過ごすことができました。もう二度とあんな怖い思いをしたくないです。
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彼氏はその事に関して何て話してるのか。
事故の怪我の描写がとてもリアルで、かつグロではない匙加減で繊密に描かれていて、そこが読み応えがあり、とても怖いですね!
タイトルに「の呪い」とありますが、(あっても分かりやすくてシンプルでいいんですが)、「山道に捨てられた靴」とだけにしても、読み手の想像を膨らますことができていいんじゃないかなと思いました。