祖父の誕生日祝い
投稿者:チノ (1)
短編
2021/10/24
07:55
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「おじいちゃん。私、今日誕生日なんだよ。
13歳になったよ」
と話しました。その時は祖父は何も言いませんでした。
けど、その日の夜。家族に誕生日をお祝いしてもらって
部屋で寝ていた時に、私はフッと目が覚めて金縛りにあいました。
初めての金縛りに驚いて
「あ!金縛りだ!どうしよう?」
と思っていたら、私の部屋の中を歩く足音がしました。
サッ...サッ...サッ...サッ...サッ...
畳の上をするような足音だったのですが、
その足音は祖父の足音にそっくりだったのです。
足音を聞いて恐怖感はあったのですが、心の中で
「おじいちゃん」
と呟いたら、足音は私の寝ているベッドまで近づいてきて
消えました。そして
「○○ちゃん」
と私に声をかけたのです。その声は病室で聞いていた
祖父の声でした。
普通に考えると、末期の肺がんで入院していて
ほぼ意識がないといえる祖父が、病院を出て
私の部屋まで来るなんてことはありえません。
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