一週間以内・・・
投稿者:カヨ (7)
私達家族が8年程住んでいた一軒家での出来事です。
二階建ての古い一軒家で、玄関を入るとすぐ左にトイレがあり、トイレの隣に二階への階段が続いていました。
古い家だった事もありますが当時幼かった私は何となく怖い感じがしていました。
台所に立つと丁度階段を背中にする事になるんですが、料理をしていると、どうにも後ろが気になるんです。
真っ暗な階段に何かが居るような、誰かがじーっと私を見ているような気配。
こう言う事が度々あったので父に何度か訴えた事があったのですが、父は気のせいだと全く取り合ってくれませんでした。
そんな時、兄が学校の体育で足を脱臼しました。
それから一年も経たない内に、今度は私が左腕を複雑骨折しました。
何年か経った時、父が乗ったタクシーが居眠り運転をして事故を起こし、後部座席に乗っていた父は鎖骨を折ってしまいました。
一つ一つの怪我は何の共通点もありませんが、その後引っ越しをした日の夜、父が衝撃の発言をしました。
新しい家で家族で食卓を囲んでいた時、父が話始めました。
「実は皆が怖がるだろうと思って言ってなかった事があるんだが、前の家の階段に時々お婆さんの霊が出るんだ。」
全く知らないお婆さんで、下半身が透けていて、「あんた誰だ?」と声をかけても暗い表情でただそこに座っていたそうです。
実は父は昔から霊感が少し強いらしく度々霊体験をしていました。
そのお婆さんを見た時、父はまあ放置していいか、とそのままにしておいたそうです。
それから暫くして兄が足を脱臼。
次にお婆さんが現れたのち、私が骨折。
そして、またお婆さんが現れた時、父が事故に遭いました。
「あのお婆さんが現れてから一週間以内に家族の誰かが怪我をする。」
最後に父はこう言いました。
「実は引っ越しをする前夜に、あのお婆さんがまた現れたんだ。」
それからの一週間、特に誰も怪我なく過ごせましたが、心底ゾッとした体験でした。
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