たぶんついてきちゃったおじいちゃん
投稿者:カヨ (7)
短編
2022/03/31
16:54
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これは、私がまだ2歳だった頃の話です。
私は、母方の祖母・父・母・私の4人家族、母の実家で暮らしていました。母方の祖父は、母が20歳前後で急死してしまったため、月に1回程度、家族でお墓参りに行っていました。
祖父の墓は、自宅から車で約20分ほどの場所にある大きな公営墓地にあります。軽くお墓参りをした後は、家族でファミリーレストランへ行きお昼ご飯を食べるのが通例です。その日も、家族4人でお墓参りに行った後、近くのファミリーレストランへ赴きました。
店舗に入ったら、出迎えの店員さんがやってきます。
「いらっしゃいませ。5名様ですね?」
間髪おかずに聞かれたものの、家族は4人です。
「4人ですが…。」
母が訂正すると、店員さんは「あれ?」という顔をしつつ、
「失礼しました、こちらへどうぞ。」
と、席まで案内してくれました。
今度は、違う店員さんがお冷やを運んできたのですが、お冷やの数は「5つ」だったそうです。
私自身、物心がつく前の話なので、一連の不思議な出来事は記憶にありません。
母は、この話を私に聞かせた後、
「たぶん、お父さんがついてきちゃったんだよね。もしオバケだったとしても、お父さんだと思ったら別に怖くなかったよ。」
と言っていました。
怖い話というよりは、不思議な話、むしろほっこりする話として、家族内で語られています。
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