もしかして座敷わらし・・・???
投稿者:亀羽目 (1)
20代半ばのころ、離島暮らしをしていた時の話です。
職場の上司の家の敷地内にある、もともとは祖父の家だったという平屋の一軒家を借りることになり住んでいました。トタン屋根、引き戸の玄関、古い畳、トイレは汲み取り式、隙間風ビュービュー、夏は虫のオンパレードでしたが意外にも住み心地が良く1年半住んでいました。
住み込んで数か月がたち、ある時いつも目覚ましが鳴る前の時間帯に物音がして目が覚めました。屋根裏にネズミが居たのでその物音で起きることもありましたが、それは夜中が多く、朝に目覚めた時間帯はおそらく5時頃だったと思います。
その物音は隣近所からのもので、フローリングをドタバタと子供が走り回る音でした。キャッキャと声がするようなほどの走り回り方で、大人の足音ではなく子供でした。
私は全く霊感も心霊体験もないので、あぁ、お孫さんが帰省しているのかな、程度で気にしていなかったのですが。足音は数日、数週間と続き、子供が一緒に住むことになったのかな、と思っていました。
特別気にもしていなかったので話題にすることもなく、大家さんでもある上司とは普通の会話を繰り返していましたが、月に一度、お家に御呼ばれするお食事会に誘われたときに家の話になり「住み心地はどう?なにか困ったことはない?」と聞かれ、あ、そういえば…と思い出し
「ここ最近、このあたりにお孫さんとか小さいお子さんって、遊びに来たり一緒に住んだりしました?」と聞くと「え?来てないよ」と即答。
事細かく説明をすると上司と奥さんの顔が急に真面目になり一言。「でたね」と。
聞いてみると借りている平屋がまだ上司の祖父の家だったころ、まだ幼かった子供たちがおじいちゃん家に行くたびに「なんかいる」「見た」と繰り返していたようで。特別うなされるわけでもなく、ただ楽しそうな足音が毎朝聞えるだけだったのでその後も気にせず住んでいましたが、よく考えると足音はその話をした後から気にならなくなったような気がします。
あれは何だったのだろう。不思議な体験でした。
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