私のうしろ、誰かいるよ・・・
投稿者:Heminm (1)
これは、私が中学生だった頃の話。
私の通っていた中学校では、1年生の頃に必ず県内のある青少年の家に2泊3日するという宿泊行事がある。
その時の話である。
私は、バスケ部の先輩から「青少年の家には幽霊が出るよ」という話をよく聞かされていた。
でも、私たち1年生はあまりこの話を聞き入れなかった。
なぜなら先輩たちは、よく冗談を話していたから。
そんな些細な理由であまり聞かなかった。
宿泊行事が近づき、各グループの宿泊部屋が決まっていった。私のグループは「さざんか3号室」。
宿泊行事当日、青少年の家に着いた私たちは先生の指示に従い、各部屋に入って荷物の整理をした。
私たちの部屋は2段ベットが4つ置かれた部屋だった。
私は窓側の2段ベットが良く、2段ベットの上側を寝床にしようと登っていった。
荷物を整えて、友だちと喋っていた時に私の身に異変が起きた。
誰もいないはずの後ろに気配を感じる。
そして何故か冷や汗をかき始める…。
おかしいと思い、友だちに私の身に起きていることを話すが、全く聞き入れてもらえず。
仕方がないので、霊感があるという同級生に来てもらい、私が寝ようとしていた場所を診てもらった。
すると、まさかの発言が。
「誰かいるよ…。」
聞いた瞬間にゾワっとしたのを今でも思い出す。
誰が居るのか聞きたくなり、詳しく聞いてみると、
「帽子を被ったおじさん」がいたという。
その後、別の友だちに聞いた話では、ほかの階でも幽霊を見た子がいたらしい。
白い着物を着た女性や、髪の長い女性など。
その昔、青少年の家の対岸にある離島に兵隊や戦争で亡くなった方たちが居たそうで、その頃の亡霊が彷徨っているということだったことだった。
そして、私がいた部屋「さざんか3号室」は、その離島と鏡でつながる唯一の部屋で、そこには彷徨う幽霊が居たということだった。
私が忘れもしない中学生の頃のお話。
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