闇に浮かぶ女の顔と窓に映った白い顔
投稿者:苺苺 (3)
短編
2021/09/04
15:45
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これは、私が10歳のときに体験したお話です。
当時、父の友人が新しく家を建てたので、私達家族はその友人の家へ泊まりで遊びに行きました。
その夜、私達家族は2階の和室で寝ていたのですが、私は夜中に目が覚めてしまいました。時間は夜中の2時半です。寝付けずに布団の中で寝返りをうっていると、窓から襖に向かって白い布のようなものがすぅっと頭上を掠めていきました。驚いて起き上がりましたが、窓は障子が閉まっていて布が飛んでくるような隙間はありません。見間違いだろうとその時はあまり気に止めずそのまま横になりましたが、突然、金縛りで身体が動けなくなってしまいました。気配を感じたので目を開けると、そこには髪の長い女性のような影が、私にまたがるように立っていました。そして、覗き込むように屈んできたので、怖くて気を失ってしまいました。
しばらくして目を覚ますと、金縛りは解けていてあの影も消えていました。時刻は3時半を回ったところです。私はほっと胸を撫で下ろし、窓がある障子側へ顔を向けるました。すると、閉めたはずの障子が空いていて、子供のような白い顔が部屋を覗いていました。私は頭から布団を被り、夜が明けるまで震えていました。朝になり布団から顔を出すと、あの白い顔は消えていました。
後日、母にその話をすると(母は霊感があるので)あの家の土地は良くないそうです。理由を聞いても、それ以上は理由を教えてもらえませんでした。
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