神社の白い服の女と不思議な記憶
投稿者:カツレツ (2)
小学2年生くらいの話です。
当時は近くの広場でのボール遊びがOKな時代で、私や友達の遊び場はもっぱら近くの神社の境内でした。
学校が終わるとその境内に集合し、サッカーをして遊んでいました。
ゴールポストなどはなく、サッカーと言うよりは球蹴りといったほうがいいかもしれません。
その日も友達と一緒に遊んでいたのですが、強くボールを蹴りすぎてしまい、ボールが境内の奥の方へ飛んでいってしまったんです。
境内の奥には入れないよう柵があり、いつもその手前までにボールが転がっているのですが、その日はなぜかその柵が空いていました。
必死に探すのですが見つからず、結局柵より奥の方を探すことにしたんです。
入っては行けない場所というのはなんとなくわかっていたので、恐る恐る、でも見つからないようにこっそり入ったことを覚えています。
ボールは柵の奥を少し進んだところにある木の下にあり、すぐに見つけることができました。
私がボールを取り、友達に「戻ろう」と声をかけるのですが、友達は私の後ろを見つめたまま返事をしません。
何事かと思い後ろを振り返ると、白い服の女の人が木の枝に首を吊っていたんです。
木は柵の中に入ったあとすぐに見えていました。
ボールを拾うときも当然見えていました。
そのときにはただの木で、誰もいませんでした。
なぜ?どうして?最初からいたの?
頭に色々なことが一瞬で巡りましたが、私も友達と同じく、その人を見つめたまましゃべることも動くこともできませんでした。
そんな中、その人の目だけがこちらを向いたんです。
金縛りからとけたように悲鳴を上げ、必死でその場から離れました。
あれが何だったのか、本当に死んでいたのか、幽霊だったのかはわかりません。(自殺があったという話は聞きませんでした)
さらに不思議なのは後日、友達にその話をしても知らない、その日は一緒に遊んでいないというのです。本当に身に覚えのない話をされた人みたいに。
私が見たのは何だったのか、私が遊んでいたのは誰だったのか、夢だったのか現実だったのか、何もわからないままですが、あの神社のことを考えるだけで恐ろしい気持ちになります。
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