怪奇!ティッシュないおじさん!
投稿者:鈍器のようなもの (1)
これは地元ではかなり有名だった話なのですが、通りすがりに「ティッシュない?」と尋ねてくるおじさんが存在しました。
活動範囲はそのおじさんが持っていた自転車でいける範囲だったようで、家族や友人、職場の同僚からも目撃証言が相次いでいました。
ただ「ティッシュない?」と尋ねてくるだけならばただのティッシュが欲しいおじさんなのですが、その頻度があまりにも高く、というか目撃証言の限りでは常にティッシュを欲しがっておりまして、それを気味悪がって無視して通り抜けようとするとそのおじさんもなぜかついてきてはまた「ティッシュない?」と尋ね続けてくるのでした。
ある友人が言うには、そのとき自分は自転車を押していて、たまたまティッシュないおじさんに遭遇してしまったのですが、これが例のティッシュないおじさんかと無視して通り抜けようとしたら、また例によってついてきては「ティッシュない?」と尋ね続けられ、いよいよ押していた自転車をこいでティッシュないおじさんから逃走を図ったのですが、なんとティッシュないおじさんもまた押していた自転車に乗って、その友人を追いかけてきたそうです。
その友人はさすがにかなり恐怖を感じたらしく、無我夢中で自転車を漕いで当初の目的地などはすっかり忘れて必死に逃げたそうです。
・・・そんなティッシュないおじさんも、最近では目撃証言をあまり聞かなくなってしまいましたが、聞くところによればどうやら私の地元でありティッシュないおじさんのかつての活動範囲だったところから少し南にいったところに出没しているらしいです。お引越しされたのでしょうか。どう考えてもやばいおじさんでしたがいなくなってしまうと少し寂しさもあります。
ティッシュないおじさんはまた、新天地で「ティッシュない?」と尋ねては人々を追いかけまわしているのだろうと思います。
これを読んだみなさんの地元にもいつかたどり着くかもしれませんね。
駅前がティッシュないおじさんの桃源郷