1悪魔と水
ある中東の国に1人の大金持ちの実業家がいた。
彼が手がけた事業はことごとく成功し、その国を大きく進歩させた功労者としての名声もあった。
国中の人々が彼には何の悩みも不安もないだろう、恐れるものなどないのだろうと羨ましがった。
しかし、なぜか彼はひどく水を恐れていた。
水を飲む時はコップに半分以上は入れさせなかった。
顔を洗う時は桶に水を張るのではなく、濡れた布を持って来させた。
言いつけを破ってスープを出したシェフを首にした。
など奇妙な生活をしていた。
ある夜、とても親しい友人がなぜそんなにまで水を恐れるのかと彼に聞いた。
彼は真剣な目で答えた。
自分は若い頃に悪魔と契約して商才を手に入れたのだ。
しかし、悪魔は去り際に、「大量の水が溢れた時にお前は全てを失うのだ、ゆめゆめ気をつけろよ」、と予言して目の前から消えたのだ。
なのでそれ以来細心の注意を払って水をこぼさないように生活しているのだ、と。
友人はその話を半信半疑で受け取った。
その後も彼は様々な事業を展開して、その全てを成功に導いた。
しかし、ある嵐の日、彼の手がけた治水用のダムが突然決壊し、鉄砲水となり下流の街を襲った。
夜中の災害であったため非常に多くの死者が出たが彼自身もこの災害で亡くなってしまった。
さらに彼の死後、莫大な賠償と当主急逝による混乱で彼の事業は次々に失われていき、最後には何一つとして残らなかった。
2気前のいい悪魔
ある男がいました。
彼はいつも金がなく、さらに浪費家でもありました。
男は文句を独り呟きました。
「ああ、使いきれないほどのお金があればなぁ。もしくは、お金がなくても慎ましく生きていけるような倹約家だったらなぁ」
するとどこからともなく悪魔が現れて言いました。
「お前の願いを叶えてやろう。しかも俺は気前がいいからな。両方叶えてやる。」
3悪魔の反論
ある男は悪魔と、ある契約を結んだ結果、何もかも上手くいき、大成功を収めることができました。
しかし、人生の絶頂とも言えるときに、その契約に潜む罠に気づかず最後には悪魔に魂を奪われることになりました。

























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