すっごく嫌な感じに少しカチンと来ながら、リビングに入って周りを見渡していた時
背中をドンと押された。
ここから案内しますって言いながら付いて来てるんじゃん!と、頭にきて振り返った時
目を見開いた男性と目があった。
不動産の男性じゃない、その男性はリビングのドアに首をくくり、足を投げ出して座ってた。
顔は下を向いているのに目だけ見開いて私を見ていた…
「うわあああ」
私は不動産の男性の元に駆けていき、男性を押し退けて玄関を飛び出した。
無我夢中だった。
首をくくり、首が長く垂れ下がったのが脳裏に残ってしまい叫んでいたら
「…あの、この部屋どうしますか?」
不動産の男性から聞かれ
「…いえ、もう結構です。どの部屋も借りません」
「そうですか」
帰りも車内は静まりかえっていた。
事故物件なら伝えなくちゃいけない、だから、何人かは住んだんだと思う。
何人か住んだら事故物件と言わなくても良くなる、多分。
凄く凄く嫌な思い出だ。
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