塾の帰り道
投稿者:らぃむ (1)
※実話です
私は中学の3年間塾に通っていました。
中3のある日、苦手な数学を教えて貰っていたため塾を出たのは20時を過ぎた頃でした。防犯上良くないのかもしれませんが、私は両親が共働きで塾も家から100mほどしかない一本道なので毎日歩いて帰宅していました。
ですが1ヶ月ほど前から道路の工事のため回り道して帰っていました。
その道の途中に、石像が大量に置かれている広場があったんです。その石像は全て仏像で、多分色んな宗派のものがあったと思います。
小さいもの大きいもの壊れているものから真新しく見えるものまで本当に数が多く不気味だったので、その日も早歩きで通り過ぎようとしていました。
すると風や虫の音に混じってか細い声が聞こえてきたんです。
「て………」
周りにはもちろん誰もいるはずなく。本当に小さい声だったので、疲れていただけだろうと気にしないことにしました。
ですが次の日。体育で左手を突き指してしまいました。
それからその道を通る度、体の部位が聞こえるようになったんです。鼻と聞こえるとボールが当たって鼻血を出したり、腰と聞こえると転んで腰を強打したり、聞こえた部位に怪我をするようになりました。それも段々と怪我が重くなっていくんです。爪がえぐれたり顔に大きな傷を負ったり頭から流血したりと不幸は続きました。
ですが1ヶ月ほどで工事も終わり、その道を通らなくなると怪我をすることは無くなりました。
きっと怪我も勉強で疲れていたせいで注意力が落ちていたんだろうといつの間にかそのことを忘れていました。
でもあの仏像たちはやっぱり、なにか恐ろしいものがついているんだと実感しました。
だって2年ぶりにその道を通った私は、次の日車に跳ねられて重症を負ったんですから。
声も体の部位ではなく、小さな笑い声。
次その道を通ったら死んでしまうような気がします。
怖っ
わぁ
もう通らないでΣ(゚д゚lll)