「永遠にここで…」
投稿者:けー (3)
短編
2024/01/17
13:20
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ある夜、町に住む男性が友達と山の中にある古びた廃屋に肝試しをしに向かった。
廃屋は昔、何か事件があったと噂され、近づく者を引きつけるような不気味な雰囲気が漂っていた。
彼らは廃屋の中に入ると、薄暗い廊下を進んでいった。
その廊下には落ち葉や埃が積もり、足音が響くたびに不気味な音が響いた。
途中、彼らは奇妙なシルエットが廊下の先に現れているのを見かけたが、近づくにつれてその姿は消えていった。
廃屋の奥に進むと、彼らは古びた階段を見つけた。
勇気を振り絞って階段を上がり、二階の一室に辿り着くと、そこには古びたピアノがあった。
そこで何故かピアノがひとりでに演奏をはじめた。
しかし、彼らがピアノの鍵を押すと、部屋の雰囲気が一変した。
ピアノの音が不気味なメロディに変わり、突如として部屋の明かりが消えた。
そして、彼らは目の前に立つ影がピアノを弾いているのを見た。
彼らは怯えながらも逃げようとするも、廃屋は迷路のようになり出口を見失ってしまった。
影はピアノを弾きながら近づいてきて、彼らに逃げ場はもう残されていなかった。
そして最後に聞こえたのは、ピアノの音とともに囁かれる言葉だった。
「永遠にここで…」
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想像力をかき立てられる話でした。面白かったです。