整体師の予言

これは14年程前に私が体験した話になります。

これは私の人生に沿って経験した一部分であり、現在も続いている体験になります。

現在、50手前の私が30半ばの時、偏頭痛と肩凝り、首の凝りに悩まされておりました。毎週末マッサージや整体に通っておりましたが、一向に良くなる兆しがなく、さてどうしようかと悩んでいました。

その頃、姉も体調を崩して、休職していました。

メニエル病みたいな症状が出て外出が出来にくい状態でした。会社近くの日赤病院に通院して、治療していた時、ドクターが「治るとは言えませんが・・一度、整体を受けてみませんか？ここ紹介のみでやってるのでご紹介しますよ。」と勧められ、整体師の所に行ってみた所、完治ではないもの私同様の肩凝り、首凝りが取れ、それによって、その他の症状も軽減され会社に戻れる様になりました。

姉は私に行きたいなら紹介するよ！と言ったので、紹介頂き実際に行ってみました。

場所は住宅街の中にある、トタン葺きの平屋建ての建物でした。一瞬躊躇いましたが、、意を決してボタン式のベルを押すと50前後の男性が出てきて、「どうぞどうぞ」と部屋に導いてくれました。身なり、背格好は170位のがっしりとした体格で、施術着を着て、清潔感のある身なりでした。

しばらくするとヒアリングが始まり、施術がスタートしました。

ただ施術方法が変わっており、「ハイ、上向いて、そのまま斜め右見て、そこで止めて」と言い何箇所か軽く押して、「はい終わり」みたいな感じで、施術時間も30分で3000円とリーズナブルでした。ただ施術後は背筋がピーンと伸びた感じがして各凝りの症状が軽くなった様に思い、暫く通う様にしました。

数回通ったある時、先生がこんな事を言い出してきました。

「実は私、霊感があって、除霊とかできるんですよ！この事は誰にでも言っているのではなく、信じてもらえる人や困り事を抱える、若しくは今後起こりそうな人だけに教えてます。」そうお話を切り出してきたのに面白さを感じ、内容を深掘りしてみようと考え、「へ〜、そうなんですね！何か今までどの様な体験したのですか？」とお聞きすると、蛇に取り憑かれた人をお祓いしたとか、心霊スポットで有名な海岸線のガードレールの上に子供が座っているを見たとか、余り興味を唆る物はなく用事もあったので早々に切り上げる様にしました。

お会計をして、来週の予約を入れた後、なんで自分にその事を言ったのかと思い、お聞きすると、温和な症状で「来週話ますね。後これを始終身につけて置いて下さい」と紙を畳んである物を渡されました。

「これは？」とお聞きすると「御守りです。」仰られたので、「えっ！何の？」と聞くと「長くなるので来週にしましょう。」と言われたのと、待ち合わせの時間も迫ってたのでその場を後にしました。

頂いた御守りを財布に入れて飲み会の待ち合わせ場所に向かいました。

御守りの事はすっかり忘れて、週末を迎え施術に向かいました。

施術中はいつもと変わらず、あっち向いて、こち向いて、止めての感じで終わりました。施術後、そうだと思い出し、なんで私に霊感ある事教えたのかとお聞きすると、「あなたなら素直に状況を受け入れて貰えると思った事と、もしかしたらそう遠くない時期に家を出ることになるかもしれません。

理由はあなたの実家にあなたの事をよく思ってない霊的な物がいる様に思えるの、あなたとお母様は何か昔から感じていなかった？お姉さん、お父様はその手の勘はないから気付かないでしょうけど･・」と言われ、よく考えたら、母は専業主婦だったので、家にいる事が多く、一階の居間にいると二階で子供が走る様な音を聞いたと言ってた事を思い出し、私も一人で二階の部屋にいると一階に誰かいる様な感じがして見に行った事が何度かあった事を思い出しました。元々、楽観的な二人なので、さして気を止めず今まで住んできました。その事かなぁ〜と考えいると、「効くかどうかわからないけど、渡したら御守り持ってなさい。」

と言われ、翌週にあんな事経験するとは思わずにお会計と、来週の予約して帰りました。

翌週の週中、仕事が終わり帰宅すると、部屋に行き着替えをして、作り置きの夕飯を部屋に持って行こうと台所に向かいました。

コンロを背にして冷蔵庫を開けた時、ふと冷蔵庫脇の小棚の下が気になり目を向けると、黒髪が長い女性が足元に蹲っていました。

人生初の生幽霊でした。

思わずウォと声を上げた所、今にいた母親が、「どうした？」と声を掛けてきました。

怖がらせてはと思い、「ただ言っただけ」と訳の分からない回答した所、「ふ〜ん」と返ってきまして。

このやり取りを見て貰えれば、前述しました霊体験らしき物も楽観的に捉える二人と解って頂けると思います。

再度、見た時には女性の姿はなく、食事を持って部屋に戻り、自分の見た物思い出してみるとやはり蹲った女性である事を再認識しました。

週末を迎え、施術に向かうと、部屋に入って先生が開口一番、「御守り持ってる？」と聞かれたので、ありますと財布から取り出すと、首を傾げながら、「なんかあった？」と聞かれたので、週中に起きた蹲った女性を見た事を話した所、「今まで見た事ないんだよね？」と聞かれたので、全くないと答えると、「ちょっとまずいかもね？今まで見た事がない人が急に見えたりすると、前話したあなたに悪意を持っている霊いると言ったの覚えている？

それが本気で家から追い出そうとしているかもね！

さっき御守りの事聞いたでしょう？なんでかと言うと御守りに込めた念が感じられなかったの、最近かなり近づいて来ているので効力が切れたのかもね！」と言ったので、そもそもの疑問をぶつけました。

「何でワタシなのか？」

と、