ベッドの隙間
投稿者:パッシー (2)
短編
2022/12/25
02:12
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私が小学生だった頃のお話です。
その頃、両親が離婚し、うちには母と私だけしかいませんでした。私は小学生になっても、1人で寝ることができず、母と一緒に両親用だったダブルベッドで寝かせてもらっていました。
ある夜、いつものように母と私はベッドに入りました。母はすぐに寝たのですが、私はなぜか目が冴えてしまい、しばらく寝付けずにいました。
母のダブルベッドは、壁にぴったりくっついており、私は落ちないようにと、いつも壁に沿った方に寝ていました。ダブルベッドと壁の間には少し隙間ができており、よく私は毛布をその隙間に落としていました。
その夜も同じく、そこに私は毛布を落としてしまいました。体を起こして取るのが面倒だったため、手を隙間につっこんだその時、私は冷たい手に触れました。はじめは、(お母さんの手かな?)と思ったのですが、よく考えると、母は壁との隙間とは反対方向で寝ています。そのことに気がついた時、私は怖くなりバッと勢いよく手を離しました。そして、数分経った後、もう一度手を隙間に入れて探してみましたが、そこには何もありませんでした。
その夜は、寝ぼけて何かあると勘違いしたんだと思い、無理やり寝ました。しかし、その時の、手の感触を妙にリアルに、大人になった今でも覚えています。
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