追ってくる影

私が幼いときに母と父は離婚しています。
そのような中、母と祖母に小さい頃育ててもらいました。
母はなかなか離婚した原因を話してくれませんでした。
しかし、私が２０歳になったときに母が何故離婚したのかを話してくれました。
父は母へ対してDVをしていたそうです。
それでも母は私達子どもの為、生活のため離婚をしようとは一切考えてなかったみたいです。
なんと父の方から離婚の申し出があったそうです。

しかし、父は離婚したいの一点張りで理由を一切話してくれなかったのです。
その後、父の圧に負け、父と母は離婚することになります。

離婚が、成立して数年経った時に偶然父と母が道でばったり会いました。その時に父はすべてを話してくれたそうです。
父と母と幼かった私は祖母の家に帰省していた時のことでした。
母と私は居間で寝て、父は和室で寝ていたそうです。
和室には祖父の仏壇が置いてありました。
父が寝ていて夜中になると家が揺れたそうです。

父は地震だと思い飛び起きて、すぐに外に出ようとしたみたいです。
しかし、和室のドアが開かなく出られませんでした。
その時にふと祖父の遺影が目に入りました。
遺影から祖父が写っている部分が抜けていたらしいです。
父は祖父が怒っていて地震の様に家を揺らしてると感じ、仏壇に向かってもう叩いたりしない、別れますので許してくださいと言いました。
すると揺れが止まり、ドアも空いたそうです。

これが母が話してくれた内容でした。
それを聞いて私は、祖父が母を守ってくれて本当に良かったと思いました。