ふわふわの金縛り
投稿者:おさわり (1)
数年前の話です。
我が家では私が小学生のころからシーズー犬を飼っていました。
しかし、大の犬好きだった私はその子に対し四六時中ちょっかいをかけていたせいで昔から好かれてはいなく、私が構おうとしたら逃げられる、私が寝ようとすると顔に乗っかってくるなどどちらかといえば下の立場に見られていると感じていました。
私が20歳頃になったとき、その子は高齢で亡くなってしまったのですが火葬した日に不思議なことが起きました。
私自身はその子のことが大好きだったのでその日は泣き疲れて寝てしまっていたのですが、突如体がとてつもなく重く感じ息苦しさで目を覚ましました。
いままで金縛りの経験がなかった私は内心パニックになりながらも唯一動く目を開けるとそこには人間ともマネキンとも、日本人形ともとれるなんとも言えない無表情な女性の顔がありました。
しばらく目が合っており早くどこかへ行ってくれないかと念じていたところ一瞬だけ体が軽くなりました。
目の前の存在も瞬時に消えており安堵したのもつかの間また体が重くなる気配があり、戻ってきたのかと目を閉じようとしたところふわふわの毛の感覚が顔に当たりました。
それは私の愛犬がよく私が寝ようとするのを邪魔しようとする重さに似ていました。確かめようと思い顔をあげようとすれば今度は逆に目がとほうもなく重くなり、そのまま私は寝入っていまい気づくと次の日の朝でした。
私を守ってくれようとしたのか、それとも最期に一度寝る邪魔をしようときてくれたのかはわかりませんが、それ以降金縛りには遭っていません。
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