その足なに?
投稿者:rarara (3)
今でも鮮明に覚えている子供の時に体験した話です。
ある日の昼下り、いつも遊んでいた友達(以下A)が家に来てくれました。しばらくカードゲームを楽しんだ後、Aは喉が乾いたと言ってジュースを取りに2階へ行き、残された私はカードを片付けていました。その時
「うわーん」
という小さい子供が駄々をこねたときのような声がすぐ近くで聞こえました。どうやら声の元は玄関と今ゲームをしていたリビングを仕切っているカーテンの裏からのようで、びっくりはしたもののあまりにはっきりとした声だったのでAのイタズラだろうと思い、逆ドッキリをして驚かせてやろうと思いました。そうしてゆっくりと近付き思いっきりバッ!!とカーテンを開けたところそこには誰も居ませんでした。声は直前まで聞こえていたし、隠れられるような場所もない。困惑しているとAが戻ってきて
「今の声なんだったの?凄ったけど」
と知らない様子でした。不気味に思いつつもどうせAが何か仕掛けたのだろうと思い、遊びに戻りました。
その後しばらくまたカードゲームで遊び、お互いに疲れたので休憩をしてました。何気なく庭へとつながるガラス戸の前でぼーっとしているとAが急に
「その足なに?」
とガラス戸を指さしながら言いました。そこに目をやると光の反射でガラス戸に自分たちの足元が写っており、何のことだ?と思った次の瞬間その恐ろしい事実に気が付いてしまいました。
「誰かいるよ」
私とAの間、二人分の足の間にもう一人分の足がありました。一瞬どっちかの足の残像ではないかと思ったのですが残像であればこんなに横に移動することはないし靴下を履いている私達と違って裸足だったので説明が付きません。信じたくなかった私達は自分の足を動かしてみたのですが、その小さい子供のような真っ白の足はジッと真っ直ぐこちらに向いたままでした。流石に気味が悪くなったのでAが戻ろうぜ、と言ってカードゲームを再開しました。その後、Aが帰ったあとは何も起きず怖い思いをすることはなかったのですが今でもあの足が何だったのかは分かりません。
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