入院中の叔父の元を訪れる人
投稿者:kk (19)
短編
2022/06/22
00:38
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私の叔父は、具合が悪くなり入院をすることになりました。以前から風邪症状があったのですが、それがひどくなり肺炎となってしまったのです。年齢的には、仕事もバリバリしているしすぐに回復するだろうと思っていました。
ところが、状態が悪くなっていったのです。そして、その時からおかしなことをいうようになりました。それは窓の外から人が入ってきて、手を引っ張るというのです。そこは、病院の5階なので人が入ってくるはずがありません。入院をしていて、そのように意識が朦朧とするとせん妄ということが起きるみたいなので、きっとその時もそのようなことなのだろうと思っていました。
ところが、だんだんと悪くなり言葉を発することもできな位ぐらいになっていったのです。こんなにひどくなるのは、全く想定していませんでした。その時は、もうダメかもしれないと思ったりしたのです。医師からも、危ない状態であると言われるようになりました。
そしてあるときに、点滴をしている手を見ると手形がついていることに気づきました。しかもかなり大きいです。しっかり握り締めないとこんなにつかないだろうという手形です。看護師さんに聞いても、どうしてついたのかわからないとのこと。
それから数日後になくなりました。その手形は、叔父がいったように誰かが連れていったのかと思ったりしています。
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