雨の日の人魂
投稿者:イーブ (28)
短編
2022/03/20
17:48
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妹と一緒に怖い体験をしたお話です。
当時、私は小5、妹は小2くらいだったのですが、母親が醤油をきらしてしまったので、買って来て欲しいと頼まれ、私と妹は二人で雨降る中、近くのお店へ買いにでかけました。
傘は一人ひとつさせばいいのに、何故その時そうしたのかは覚えていないのですが、大きな傘ひとつで、二人で仲良く買い物に出かけました。
お目当てのお店へ行くには、お寺の前を通らないと行けないのですが、雨の日のお寺は雰囲気が凄く怖い感じに思えていたので、一人ではなく、妹と一緒で良かった思いながらも、怖さを紛らわすために大きな声で歌いながら前を通り抜けました。そして無事にお醤油を購入し、また帰る時にお寺の前を通ろうとした時です。
妹が「ね、ね、お姉ちゃん、あれ…あれ…」と、お寺の方を指さすのです。嫌な感じがしたのですが、お寺さんの脇にお墓がいくつもあるのですが、そのお墓の方をどうやら妹は指をさしてるんです。恐る恐る見てみると、なんと青い火の玉が飛んでいたんです。
二人で叫んで走って帰りましたが、親に話しても当然、見間違えだろうと信じてくれません。今だから科学的にもわかることですが、雨の日でしたし、リンの影響なのかも知れませんが、当時は土葬でもないですし、夜でもありません。あれはやっぱり、人魂だったのでしょうか…。
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