角刈り眼鏡のゴツいおっさん
投稿者:紫 (2)
私の学生時代の出来事です。
一軒家が並ぶ住宅街の一つの家に住んでいました。
中学生の頃に父と買い物に行くために家の前に止まっている父の車に乗り込んだ時にサイドミラー越しにある物が目に入りました。
私の家とお隣さん家の間に見覚えの無いおじさんが立っていたのです。
はっきりとそこに存在していてあまり違和感は無かったことを今でも覚えています。
その家と家の間には私の自転車が止まっており、イタズラをされるかもしれないと思い父に話し、車を飛び出してそのおじさんに文句を言おうと思ってそこに行くとおじさんはいなくなっていました。
絶対に見間違いではないし今でもそのおじさんの容姿や特徴は覚えています。
身長は180センチ程のガッチリしたゴツい体格、角刈りで眼鏡をかけていました。
数年後、高校生になった私は少しヤンチャをしてしまい2週間の謹慎になり自宅で暇を持て余していました。
やることが無いので、おばあちゃんの家事手伝いをしている時に不意に中学生の頃に見たおじさんのことを思い出し、おばあちゃんを怖がらせて見ようと話を始めました。
私:中学生の時にウチと隣の家の間でおじさんのお化け見たんだよ! ちゃんと見えたのに見に行ったら居なくなってたんだよ。あれお化けだよ!
おばあちゃん:ああ、それはお化けだよ。
私:え?笑 なんで?笑
おばあちゃん:その人どんな感じだったか覚えてるか?
私:なんでか分からないけどハッキリ覚えてるかも。
おばあちゃん:お前よりも大きい人じゃなかったか?
私:たしかそうだったかも。
おばあちゃん:坊主みたいな頭で眼鏡してなかった?
私:え?なんで知ってるの?! てか見たことあるの?
おばあちゃん:ああそりゃ見たことあるよ。
私:え?誰?近所の人?
おばあちゃん:ああ。お前が生まれる前に自殺したお隣さんのおじさんだよ。
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