我が家の猫の死神
投稿者:castaway (5)
私の家の住人はみんな猫好きだ。
今もアメリカンショートの猫を飼っていて、家の中を元気に動き回っている。
私も猫が大好きで、猫とよく遊ぶのだが、ある悩みがある。
それは、私には猫の死神が見えるのだ。
私が初めて猫の死神を見たのは高校2年生の頃。
夜、リビングルームのガラス戸越しに、白いモヤみたいなものが舞っていたのを見た。大きさは野菜の大根くらいである。
最初は何だろう?と思っていたが、そこまでは気にならなかった。
しかし、その数時間後、その当時飼っていた猫の“もきち”が長い紐を誤飲し、腸が詰まった。深夜帯であるため、治療が間に合わず死んでしまった。
我が家で飼った最初の猫ということで、とくに悲しかった。
その時はまだ、その白いモヤと猫の死の因果関係は当然考えなかった。
そして2か月後、母の友人から猫をもらった。
名前は“シロ”。その名の通り白猫である。
“シロ”は甘えん坊の性格で、家族にも愛されていた。元気に家中をいつも走り回っていた。
飼い始めて数か月が経った時、「まただ・・・。」私はまた白いモヤを見た。
この時、少しばかりか嫌な予感がした。
場所も同じ、現象も同じだ。
そして、不思議なことに、また数時間後の深夜、母が泣きながら私の部屋に来て、「猫が死んだ。」と私に告げた。
私は猫が死んだ悲しみと同時に、あの白いモヤが何なのか気になり始めた。
あの白いモヤを見た後、猫は必ず死ぬのだ。
それから数年後、白いモヤのことも忘れ、私は大学生になった。
大学は実家からではなく、県外の大学に通っているので、一人暮らしだ。
大学2年生の頃、LINEで母から「また、猫を飼い始めました。」とメッセージが来た。
それからというものの、母から猫の近況報告の動画や写真がよく送られてくる。
大学2年生の正月に実家に帰省した時、私は実家の猫と対面した。名前は“チョコ”。茶色がかった雑種の雌猫だ。
今まで飼っていた猫と違い、“チョコ”は猫白血と呼ばれる持病を持っていた。
そのため病院にも何度か通っていた。“チョコ”は顔が可愛い。別に優劣をつけるわけではないが、今まで飼ってきた中で、一番可愛い。
帰省している間、私はずっと猫と遊んでいた。
しかし、私は見てしまった。
お風呂に入っているとき、違和感があり、湯船でガラス戸の方をふいに見た。
そしたら「ヤツ」がいた。同じサイズ、同じ現象。私はゾっとした。
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