おじいちゃんが死んだ日に見せた不思議な姿の話
投稿者:ht (1)
これは我が家で起こった不思議な話なんですが、私達家族と父方のおじいちゃんおばあちゃんは家が隣同士でした。
昔は毎日のように遊びに行ってましたが私も成長するにつれ、家に行く頻度はかなり減りました。
そしておじいちゃんとおばあちゃんはいつの間にかとても仲が悪くなっていました。
怒鳴り声が聞こえるのは日常茶飯事で泣きながらおばあちゃんは私達の家に逃げてきていました。
2人が普通に会話する姿は全くなかった状態です。
そしておじいちゃんもおばあちゃんも認知症が進んでいたのでよく夜中に徘徊をしていました。
なので毎日夜になると私の母親が隣に住むおじいちゃん達の家のドアを開けれないようにチェーンの鍵で閉めていました。
そして毎朝母親がまた鍵を開けに行く生活を2年近くしていました。
鍵を閉めるのは母の役割だったのもあり、私の父はおじいちゃん達の息子ですが一度もおじいちゃん達の家の鍵を閉めたことがありませんでした。
恐らく仲の悪い両親の姿を見るのが辛かったのかなとも思います。
そんなある日私の母が夜に突然全身をガタガタ震わせ寒気を訴えました。
風邪の症状も一切なかったので本当に突然震え出して救急車を呼ぶか悩んだほどです。
そして熱が一気に38度以上になり、母は動けなかったのでその日のおじいちゃん達の家の鍵を初めて父が閉めに行きました。
すると父が私達にびっくりした顔で「おじいちゃん達が笑いながら仲良く話していた」と、とても喜んでいました。
会話の内容はおじいちゃんが「もし俺が死んだらどうする?」とおばあちゃんに聞き「そんな寂しいこと言わないで下さい!」と冗談混じりに楽しそうに話していたそうです。
そして、その日の夜中おじいちゃんが亡くなりました。
突然すぎる出来事で家族全員驚き、そしてとても悲しく涙が止まりませんでした。
ちなみに母の熱は2時間ほどで下がりすぐ元気になっていたんです。
きっと、おじいちゃんとおばあちゃんの昔のような仲の良い姿を最期に息子である父に見せたくて、こんな不思議なことが起こったのかなぁと思いました。
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