隣に乗っていたのは・・・誰?
投稿者:青狐 (2)
私は母方の祖父が大好きでした。
産まれた時から物心がついて大人になっても似ていると言われ続けた、ダイナミックでパワフルな祖父が入院したのは、祖母が亡くなって何ヶ月もしないうちでした。
私は祖父が住む街から遠くに就職が決まり、新人ながら休みもなく働いていたので、初めは2週間に1回くらいは行けていたお見舞いも、年末年始に少し会いに行けるかなというくらいに減っていきました。
しかし祖父は、私が来るととても喜び、私の好きな干し芋をたくさん用意してくれ、昔の話をたくさん聞かせてくれました。
会う度痩せていく祖父に心が痛くなる想いでしたが、一緒に話をする時間はとても楽しく、一年に一回の楽しみで、その日までがんばろう!と仕事もしていました。
そんな祖父の体調が急変し、朝方亡くなったとの連絡があったのは入院してから5.6年経った頃だったと思います。
全ての仕事を休みにし、急いで祖父の元へ向かいました。
もう話すことが出来なくなった祖父の姿にひどく落ち込みましたが、お通夜、告別式で流れた祖父の一生の映像で、これからも祖父のようにダイナミックにパワフルに生きていこうと思いサヨナラをして帰宅しました。
その後、上司の娘さんから「この間、〇〇(帰宅途中の場所)の信号で見たよ!誰と一緒にいたの?」と話しかけられ、まず誰かを乗せて行動しない私はゾッとしました。
上司は「見間違えじゃないの?」と聞くと「おじいちゃんじゃないの?」と言われ見た日にちを聞くと、祖父とサヨナラをして帰宅していた日でした。
上司の娘さんには上手く説明出来ませんでしたが、もしかしたら私を心配して着いてきてくれたのかなと思うそんな出来事でした。
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