くねくねと動く全身赤い謎の存在
投稿者:青狐 (2)
就職が決まり、配属先が地元から離れた場所だったので一人暮らしをすることになった私は、当時一人で買い物にも行けないタイプでした。
毎日のように仕事が終わると同期と待ち合わせして食事に行き、夜中まで遊んで眠くなったら帰るという生活をしていました。
その日は次の日一緒に出張へ出る予定でホテルを予約していたので、お酒も入り仕事の話をしながらたくさん食べて、ゲームセンターにボーリング、卓球をしてクレープを食べに行き、また飲む。という幸せな時間。
途中、同期のお友達も加わりちょっとした合コンみたいな空気になってなんだか楽しい日でした。
深夜2時を過ぎて、そろそろ帰宅しようかという話になり、私は同期の車でホテルまで送ってもらう途中、車も減り自分達だけが信号待ちをしていると、目の前の地下歩道へ繋がるガラス扉の中で人が踊っているのを発見。
私はかなり酔っていた事もあり、大爆笑していました。
踊りというか体がクネクネと色々な方向に曲がっては伸び曲がっては伸びというような不思議な動きで、しかも全身赤いタイツでも着ているのかなというような姿。
信号はすぐに変わりその場所から離れて同期が一言。
「あそこ、0時になったら鍵が閉まって入れなくなるはずなんだけどな…」
一瞬にして酔いがさめるような感覚になり、思い出してみると全身タイツというよりか全身赤く、動きも人間には出来ないような関節の曲がり方をしていたように思い、急いでそこから逃げました。
次の日の朝には、もうその姿はなく、その後も見ることはなかったので人だったのかそうじゃなかったのかは分かりませんが、それ以来怖くて遅くまで遊び歩くことが出来なくなりました。
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