昔飼っていた愛犬のちょっと怖いけど不思議な話
投稿者:糸 (3)
昔のことなのでうっすらとしか思い出せませんが、確かに起こった怖い話、というよりもどちらかといえば不思議な話かもしれません。
私には小学校の頃買っていた愛犬がいました。
その子はかなり人懐っこい元気のある子で、友達を連れてくると元気に走り回って追いかける愛嬌のある可愛い子でした。
家族全員その子を可愛がっていましたが、ある日突然交通事故で亡くなってしまったのです。
あまりにも唐突な出来事だったので本当に信じられませんでした。
もちろん私は号泣しました。家族もみんな泣いていたのをよく覚えています。
その後小学校を早退し、その子のお葬式に参加しました。
お葬式を終えて家に帰るとその子の犬小屋やドッグフード、おもちゃとまだまだ思い出のあるグッズが残っていたので、それを見てまた泣けてきました。
しばらく落ち込んだ後、家族と愛犬の話をしたり思い出話をしてその子の写真を眺めてぼーっとしていたような気がします。
そうして何週間か経った頃の話です、その日は父と近所のスーパーまで買い物に行きました。
買い物が終わり、父と車に向かって歩いていると突然「ドンッ!」と、腰辺りをタックルされたような感覚がして、前に何歩かよろけてしまいました。ギリギリ足に力を込めたので、すんでのところで転ばずに済みました。
近くにいた父に、「突然押さないで、びっくりしたでしょ!」と言った瞬間、「ガシャン!」と大きな音がしたかと思うと近くを走っていたバイクが転倒し、先程まで私が立っていた場所に横滑りする形で突っ込んできたのです。
間一髪で私と父は無事でした。
あの時よろけていなければバイクは私に直撃していたはずです。
父に「さっき押した?」と聞くと「何もしてない、急に転びそうになってた」というようなことを言いました。それを聞いた瞬間少し怖くなったのを覚えています。
でも幼心に「あの子が助けてくれたんだ」と思いました。
子供の頃の私にとっては怖い話でしたが、今となっては不思議で優しい思い出です。
父に「さっき押した?」と聞くと「何もしてない、急に転びそうになってた」というようなことを言いました。それを聞いた瞬間少し怖くなったのを覚えています。
どうゆう意味だろ?
お父さんは前歩いてたのかな?
後ろかな?
犬は大型だったのかな?