私が小学生5年生くらいの話です。
当時私たちの間では虫取りがブームを起こしており、いつも友達同士で集まっては夕方まで虫取りをしていました。
それをみたのも虫取りの最中でした。夏休みに入った頃、近所の中学校にいつものメンバーで虫取りをしに突撃しました。時間は5時頃だったと思います。徐々に落ちていく日に時間の流れる早さを感じ、楽しい時間はどうしていつも早く終わるのかと、子供ながらに苛立っていたのを覚えています。
満足いくまで虫をとった私たちは、そろそろ帰るかと各々準備をしていました。その時、誰かがぼそっと、「鬼ごっこしよ」と呟きました。まだ遊びたりない頃ですから、せっかくだしやるかという雰囲気になりました。
じゃんけんで鬼は友達Aに決まり、私たちは各々ワイワイしながら逃げていました。その時私は一緒にBという友達と逃げていて、後ろと前をお互い監視しながら歩いていました。
そんな事をしながら鬼がいつ来るのかワクワクしていました。その時、突然後ろを見張っていたBが大声を上げて走り出しました。私は遂に鬼が来たと思いBと一緒に走り、走っている途中で鬼であるAを見ようと後ろを振り向きました。
そこにいたのはAではなく、白いTシャツと短パンを着た頭と両腕、両足がないなにかでした。
驚きと恐怖に包まれた私たちは、一目散に学校の外に向かって走り、気付けば近くの広場で息を切らして止まっていました。
Bと顔を見合せ「今の見たよな!?」「見た見た!!」と確認していると、Aや他の友達も帰ってきました。他の友達にこれを伝えても勿論信じて貰えませんでしたが、Aは、「俺はお前らを追いかけてもいないし、そもそも見つけてすらいない」と言ったので、じゃああれは本当に何だったのか分からないまま、その日は解散しました。
その後私はその中学校に進学し、3年間そのなにかが現れた所を観察しましたが、そこにカカシが立てられていたり、白い服らしいものをみたことは一度もありませんでした。
結局、あれは何だったのか、見間違いだったのかすら分からないまま10年経ちました。ですが最近気づいたことがあります。それはその時一緒にいたはずの友達を、私が誰一人を覚えていないことです。今では現実だったのか、はたまた夢だったのかすら分からなくなっていることが、余計に私に恐怖と疑問をもたらしています。皆さんも白いTシャツと短パンを見たら気をつけて下さい。それは徐々に近づいているかもしれないので。
























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