思っていたことが現実に
投稿者:ルネ (3)
私が中学生の時に体験した話です。
その頃の私の趣味は小説を書くことでした。恋愛やミステリーの話を考えることが小学生の頃から好きで、実際に書いてみたのが中学生になった頃でした。文才があるわけではなく、ただ自分で読み返したいが為に書いていただけでした。
私が通っていた中学で時折、外部から講師をお迎えして、私たち生徒に講演会をして頂きました。大学の学長や企業の会長といった経験豊富な方から話を聴いていました。
その日は午前中に講演会があり、生徒は体育館へ椅子を持ってきて座って話を聞いていました。私のクラスは一番前の列に座っていました。とある地元企業の会長がお越しになって、いろんな話をして頂きました。私は話を聴きながら、ふと頭の中にミステリーの話が思い浮かびました。
この中学校を題材にしたミステリーで、講演中に突然、話をしていた講師の方が倒れてしまうという話を不謹慎ながら考えていました。壇上を見ると、講師の方が飲む水差しが置いてあり、「そうだ、水差しの水を飲んだ途端に苦しみだして、その場で倒れてしまうというストーリーにしよう」と頭の中で話を組み立てながら講演を聴いていると、講師の方が話の途中で水差しの水を飲みました。
それから暫くして、講師の方が本当に倒れてしまったのです。私はびっくりしました。頭の中で考えていた話が今、目の前で起こったのです。
すぐに救急車を呼び、病院に運ばれました。命に別状はなかったと後で聞いた時はホッとしましたが、これを機に話を考えることをやめました。
偶然だと思います。