老舗旅館での恐怖体験

私が高校2年生の時の出来事です。

学校の恒例行事でスキー合宿へ参加しました。
福島のとあるスキー場へ行ったのですが、秘境の地のスキー場へ行ったため、人出は少ない印象でした。
２泊３日のスキー合宿でしたので、学校側が用意した老舗旅館へ荷物を置きに行きました。
旅館に入ったとき妙な違和感と視線を感じていました。よく晴れているはずなのに、旅館の中は薄暗く気味が悪い感じがしました。
その時は、まぁ気のせいだろう。移動時間が長かったからちょっと疲れているだけだと思い込んでいました。
日中はほぼスキー場でスキーを行い、夕方になったら旅館に戻ってくる感じでした。

お風呂に入りに行こうと友達と大浴場へ行く際、他のクラスメイトの大悲鳴が聞こえてきました。

何事かと悲鳴が聞こえた方向へ急いで行ってみました。
部屋へたどり着いたら、ドアの前で大泣きしているクラスメイトがいました。事情を聴いたら、どうやら部屋についていたお風呂のドアが勝手にあいたとの事。
古いし、隙間風が勢いよく入って開いたんだよと納得のいく説明をして、クラスメイトを落ち着かせました。

２日目の夜
今度は自分の泊っていた部屋で起きました。
部屋にあったテレビをぼーっと見ていたら急に砂嵐が１０～２０分映りました。
天気が悪くなったのかなと思い、カーテンを開けたらお月様が見えました。天候は悪くなかったのです。
たまたま電波が悪くなったんだろうと思いその日は眠りにつきました。

次の日の朝
誰かに見られているなと思い起きたら、ふすまの隙間からありえない位置に女性がいて（天井に頭がある感じです）、私の方を見てニタニタしていました。
友達や同じ部屋に泊まっていた子ではない誰かだったのです。
悲鳴は上げずに隣に寝ていた友達を起こし、先ほど起きたことを話しました。
友達は霊感がある子で、ふすまのことはたまたま起きていて見ていたと言っていました。
あとは、私が寝た後、友達が起きて電気を消そうとしたら私の枕元に白いワンピースを着た女性が立っていて、私の顔をずっと見ていたようです。

何事もなくスキー合宿は終わり、そのあとも何も起こらなかったのですが、あの老舗旅館には近づきたくないと思っています。
2020年に老朽化の影響で旅館の建物は取り壊されたようですが、跡地に新しくリゾートホテルができていて少しぞっとしました。