落とし物は持ち主が必ずいるよ
投稿者:座馬 (6)
これは実際にあったお話しです。僕がまだ中学3年生になった時、夏休みに友人3人に誘われて山へドライブに行きました。メンバーは同級生のサトル、タケシ君(仮名)、先輩のタクヤさん(仮名)です。タクヤさんはサトルさんの3個上の兄です。仮名にしてるのは理由があります。その真実はこのお話を読んだあとにわかります。
地元では有名な正丸峠という峠があります。この峠は車でのドライブにはもってこいな場所で、よくカップル、ファミリーで昼間は賑わうロケーション地です。スピードを出しすぎると崖を利用した急カーブがたくさんあるので事故の絶えない場所としても有名ですが、もう一つ言い伝えがあります。
それは昔、知人のおばあちゃんから聞いた話で
「山に行くと服や帽子、貴金が落ちてるでしょ?あれは拾っちゃ〜ダメなものなのよ」
「持ち主が必ずいて持ち帰った人達のその後の行方が取れないんだよ」
と悲しげな顔で言ってたのを覚えています。
その話を聞いた僕はあまり信憑性がなくあまり信じてませんでしたが、昔から言い伝えや行儀作法にうるさい家系なので、ある程度の了見でいました。
昼間に先輩と夕方まで秩父あたりで遊んだあと、正丸峠に差し掛かりました。辺りは昼と違って薄暗く、人っ子1人歩いてません。山道を車で楽しく走ってる最中に先輩が突然止まりました。
するとブランドものの服や雑誌で見たことのあるバッグが道の脇に捨ててありました。
「おい!あれ、中々手に入らないやつだよ」、「うっわー。マジだ!誰かのかな?」
その時、先輩は「誰のかわかんないけど、持って帰ろうぜ」と車を降りて服やバッグを品定めしてトランクにしまいました。その時に脳裏に過ったのはおばあちゃんの言葉でした。僕はちょっと怖くなり「お、、俺はいいや。誰かのなんて、気味悪い」と車の中に残ってました。先輩達はビビりだとおもったのかケタケタ笑いながら大方の衣類をトランクに詰めて車を出しました。
その日は解散して僕らは家に着きいつもの夏休みを迎えてました。3日後の夕方。母親から
「制服に着替えて。サトル君の葬儀に行くよ」と言われました。。最初、何を言ってるのか分からなかったですが母親に聞くと
涙ながら「サトル君、お兄さんと車で出かけたあとに交通事故で亡くなったそうよ」と聞かされました。気が動転してすぐに葬儀に参列しました。サトル君とタクヤさんは車での正面衝突事故により、首から下がなかったのです。僕は泣きじゃくる目の中に映る遺品であのブランドバッグがあったのです。
僕は一瞬黙り込み寒気と身震いがきました!”まさか”と、、、、、
その2日後?にタケシ君はマンションの屋上から飛び降り自殺をしました。警察はビルの屋上には鍵が厳重にしており、中学生では開けられない施錠と聞きました。。死んだ時にタケシ君が身につけてた服があの正丸峠の”拾い服”です。タケシ君は事前に電話しましたが、お母さんからは部屋に引きこもってて応答が取れないとしか聞けなかったのです。僕には今は後悔しか残りません。。
あれから18年が経ちました。。僕はお墓参りをするたびに思い出します。”捨ててある物は持ち主が必ずいること”、”絶対に拾ってはならない”と固く誓ってます。
>正面衝突事故により、首から下がなかったのです。
首から上がないはよく聞くけど下がないのはすごいな。
意味怖?
サトルは本名でタケシとタクヤが仮名で、その2人を仮名にしている理由が話を読むと分かる・・・
ヒントがわかりません。
サトルとタクヤを仮名にしてたのなら事故を検索すると出てくるから仮名にしたと言うなら分かるけどサトルは仮名じゃないからな~