疎遠な弟の不思議な話

小さいころ不思議な体験に興味がありましたが、

なかなかそんな体験をすることもなく、

少しそんな体験をすることに憧れを持っていました。

有名な不思議体験の雑誌を弟と読み漁っていました。

そんな弟が大人になって私も結婚したりして、疎遠になっていきました。

父母とも弟は連絡を取らなくなっていきました。

母はそんな弟を心配して、

とても気に病んでいました。

私はお気軽なもので、何かあったら警察から

連絡が来るでしょう位にしか思っていませんでした。

連絡が取れなくなってから、何年かたって父がもともと持っていた病気が悪化し

目が見えなくなってしまいました。

そんな状況で母は弟に一度会わせたい。

このままでは父が可愛そうだと私の顔を見るたび言ってきます。

ある日母が夢を見ました。弟が玄関からいつものように

「おー」

と言って入ってくる夢だったそうです

母は今までどうしていたんだ？

今は何をしているんだ？と質問攻めにしたそうです。

そこで目が覚めたようで、玄関まで確認しに行ってみたそうですが、

弟の姿はありませんでした。

その話をしながら母は目に一杯涙をためて

一生懸命話してくれました。

ここから、ネット検索をして、あちこち電話をしても中々弟には結びつきませんでした。