精霊流しの日 死んだ父が帰ってきた
投稿者:仙華 (1)
私の父は53歳で白血病により亡くなりました。
父は、骨髄移植が決まったときには「ドナーは関西の人らしい。関西弁を勉強せんば。」と言って
周囲を笑わせるくらい冗談好きで、とても明るく前向きな性格でした。
そんな父も天国へ旅立ち、初めてのお盆がやってきました。
私の故郷である長崎では、お盆には精霊流しがあります。
お盆に帰ってきた故人の御霊(みたま)を極楽浄土へ送り出すのです。
我が家は父のために親戚総出で大きな精霊船を手作りし、
仏壇の周りにはたくさんのお供え物を揃え、着々と準備を進めていました。
そして8月15日、精霊船を流す日の昼間だったと思います。
私が仏壇の前で祖母と作業をしていると、『カサカサ・・・』と急に聞き慣れない音がしました。
「何の音・・・?風のせい?でも今まで全然風は吹いてないし・・・」
音がした方にあるお供え物をじっと見てみましたが、
動いているところはありませんし、カサカサと音が鳴るようなものも見当たりません。
「なんかちょっと違うものを感じる・・・」
そう気づいた瞬間、心臓の鼓動が早くなって体温が上がるような、ゾワゾワと冷や汗をかくような感覚がしました。
「気づいたことを口に出すとヤバイい気がする・・・」
そのときの私は恐怖心が勝り、なかったことにしようと、祖母には気づかれないようにまた作業に戻りました。
そして1分くらい経った頃でしょうか、また『カサカサカサ・・・』と音がしたのです・・・!
これはおかしいと思い、隣にいた祖母に言いました。「なんか仏壇のほうからカサカサって音がする」
祖母と私は手を止めてじーっと仏壇のほうを見ました。
『カサカサ・・・』
また音が鳴ります。
すると、祖母は仏壇のほうをみつめながらこう言ったのです。
「ほおずきが揺れとる」
ほおずきとは、オレンジ色をした実が連なった、お盆には欠かせない花です。
紙風船を少し硬くしたような質感で、揺れると乾いたようなカサカサという音がします。
私は驚いてほおずきを見てみましたが、揺れているのは見られませんでした。
「え?本当に?」
少し疑念も持ちながら残念に思っていると祖母が言いました。
「きっと、〇〇(私の父の名前)が帰ってきて鳴らしたとやろう」
すみません、感覚は認識できる家族しかわかりません。多分。聞きたい事は、ドナーを移植しましたか?その後、何年行きましたか?ふと疑問に思っただけなので、返信は無くても大丈夫です。大変失礼致しました。ごめんなさい🙇♂️
思うんですけど、亡くなった魂って帰って来なくて良いような気がするんです。
だって帰って来たって結局、こちら側の人間は怖いとか、気味悪いとしか思わないので。
それならば家族に余計な心配などかけず、この世への未練と執着を全て捨て成仏し、新しく生まれ変わり別の生を生きるべきです。
(すみません、全部の心霊現象への説教ですね)
ほおずきより、おりん鳴らせよ!